休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

『バッタを倒しにアフリカへ』 /前野 ウルド 浩太郎

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20181113(了)
『バッタを倒しにアフリカへ』 /前野 ウルド 浩太郎
        まえがき
  第一章 サハラに青春をかける
  第二章 アフリカに染まる
  第三章 旅立ちの前に
  第四章 裏切りの大干ばつ
  第五章 聖地でのあがき
  第六章 地雷の海を越えて
  第七章 彷徨える博士
  第八章 「神の罰」に挑む
  第九章 我、サハラに死せず
        あとがき
  2017年/昆虫エッセイ/光文社新書/中古
  <★★★☆>

ふざけた本かとチラッと予想したけれど、なんの、若い学者先生の大奮闘記。
この本、そこそこ売れたみたい。研究費の足しになったはずで、慶賀。
読み物として面白かったのなら★4つでもよかったんじゃないかって思われ
そうなんだけどね、そうしなかった。
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ナウシカ・・・
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バッタ博士として、ファーブル大先生とまではいかなくても、優れた研究をも
のしたい。しかし本の半ばあたりまでは、明日をもしれぬ貧乏研究者。アフリ
カに役に立ちたい気持ちもものすごく大きいんだけれど、研究に打ち込める
環境を得たいというのが、それらよりもちょっと大きい。
‘アフリカでわしも考えた・・・’なんていうと椎名誠さんみたいになっちゃうか。
ともあれこの若き博士の七転八倒を、面白おかしく本にしている。
とくにアフリカでのいろんなエピソードがものすごく面白い。カラー写真も利
いている。
待ち焦がれた‘大群’が現れるよりも、むしろその前のほうがいいな。
数少ないキャラ、しこたま登場するモーリタニアの研究所のババ所長や、助
手兼運転手のティジャニも素晴らしい。
いくらか落ち着いて考えられるようになってから、出版社の要望に応えて、
ふざけた感じにしたためた (あるいは考え直してみたとでも言えるのかな)
本のようです。

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これならまあ大群だなアという感じで、普通(と言ってはナンですが)。
ところが・・・
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こうなると完全にホラー。
枝豆よりすごいね。

★4つにならなかったのは、例えば、バッタの研究内容があまりつまびらか
でない点(おそらく意図的)だとか、おしまいのほうが、こっちの感受性の勝
手なんですけど、七転八倒でなくなったかなぁという感覚でしょうか。
そのうえで、間違いなく楽しかった(≒嗚呼オモロカッタ)。本当です。
モーリタニアはワタシが中学校ぐらいの時に独立したんじゃなかったっけ。
なんとなく覚えがある。セネガルの「中」にあるガンビアの独立も覚えてまし
て、そのちょい前とか、なんかそんな記憶ですね。当時学校で使っていた
地図では、アフリカの独立国ったって、どこそこ領ばかりで、ほんのパラパ
ラ!ぐらいしかなかった。もちろんモーリタニアのあたりにも国名は載って
いなかった。
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