(NAXOSのピアノ曲の解説から) フランク、フォーレ、ドビュッシーら先人の影響 |
を受けながらも、伝統的なハーモニーと作曲技法を独自に拡大し、時には無調 |
の作品までをも書いたフランスの作曲家ケクラン。彼は良き教師でもあり、近代 |
和声学、対位法の著作も残し、また映画からもインスピレーションを受けるなど、 |
多方面に渡って影響を及ぼした人でもありました。彼は夜になると望遠鏡で星 |
を眺め、宇宙の神秘を解明しようと試み、またある時は神話や旅行記、未知の |
国についての書物を熱心に読んでいたともいいます。そんな知識人であり夢想 |
家であった彼ならではのピアノ曲がこの傑作「ペルシアの時」です。「ピエール・ |
ロティの『イスパーンの方へ』に基づくピアノのための組曲」という副題をもち、 |
彼の特徴でもある静謐さと、東洋的な雰囲気が横溢した16曲からなる組曲で、 |
時に聞こえてくる古代の響きや、砂漠の熱い風が感じられる、今の慌ただしい |
時間を忘れさせてくれるかのような音たちが蠢いています・・・ |
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上の解説を改めて読んでみた。多分この方、かなりの変人かもね。 |
ワタシは何か有名な作曲家の曲を、この方の編曲で聴いて、興味を持ったんじ |
ゃなかったでしょうか。それが何かは忘れてしまいましたが。 |
で、はじめは「ジャングルブック」などを聴き、このピアノを聴き、室内楽を少し聴 |
きして、あの精妙なピアノ曲をそっくりそのままオーケストレーションしているの |
を知って、ちょっと聴いてみたくなった。 |
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ピアノのほうは、捉えにくいけれど、その独特のムードが気に入ってまして、時 |
時仕事場に持ち込んだりしています。音がどでかくなるところが少ないからね。 |
ワタシにはペルシャがどうのという感じは持ってませんが、CDのジャケット写真 |
が、波打った夕方の砂漠に、ラクダに乗った隊商の一部がシルエットとして映っ |
ている。その写真の影響はゼロとは言えないですね。でも、解説にもあるように |
まるで無調のようなところもあったりして、なかなか尖がったところも見せる。 |
そのオーケストレーションだからね、気になりまして。 |
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ピアノ同様弱音部分が多くて、これは耳をそばだてなきゃならない、でも非常 |
に美しく精妙。ワタシにゃエスニック風味はやっぱり感じられんが、乾いた抒情 |
や神秘的な感じは、まさに乾ききった土地にぴったり。 |
またその色彩の鮮やかさは半端じゃない。フランク、フォーレ、ドビュッシーの名 |
が上記にあったが、ラヴェルを含め印象派の総まとめみたいな感じ。ローマ三 |
部作の時のレスピーギのような華麗さもある。 |
もちろんのことピアノの何倍もダイナミックレンジがでかい! |
すなわち、ピアノとはまるっきり別物だね。同じ曲とは思えない。 |
ピアノ曲としての完成後2年でそっくりそのままオーケストレーションしたんだか |
ら、何をかいわんや。ピアノ曲としても完成度は高いとは思うものの、ワタシに |
は、オーケストレーションしてこその曲という感じだった。 |
「ケクランなんてきいたことないワ」というかた、是非聴いてみてほしいと思う。 |
曲よし、オケよし、録音よし。ホリガ―さん、いい仕事してたんですねぇ。 |
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作品数が多い作曲家なんですが、奥も深そうで、もうちょっと聴き進みたい気 |
がします。パラパラ見てみると、安く手に入るものがほとんどないのが残念・・・ |
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このクソ暑い時ではありますが、冷房の効いたところでメモしてます・・・ |
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昨日は埼玉の熊谷市で、まあ高い気温の常連ではありますが、41.1℃とか、と |
んでもない気温を記録してましたっけ。NHKのニュースでやたらと“命の危険”と |
連呼している。確かになぁという気になります。 |