20180605(了)
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山本夏彦/「寄せては返す波の音」 |
2000年9月/エッセイ/新潮社/単行本/中古屋 |
<★★★★> |
山本翁のコラム、久々。これはかなり晩年に近いもの。別の編集もので読
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んだことがあるものがけっこうありましたね。(亡くなったから、翁はヘンか) |
超アナログのおもしろコラム。寝る前に数編読み、ヒッヒッヒと笑って就寝す |
るという日課の日がしばらく続きました。仕事場だとか、オフクロを連れて行 |
く病院だとかにも持ち込みましたが、結局ベッドの上がよかったです。 |
15枚ほども書いたものを削りに削って3枚半ぐらいにするらしく、端折りすぎ |
てよくわからなっちまったというものがちょいちょいある。(読者の反応だろ |
うか) ワタシなんざ読解力が少ないもんだから、考え込むと時間がかかる |
ことになるんだが、別に具合が悪いというもんでもない。むしろ‘楽しい’の |
延長線上にある。 |
実に種々雑多な世界に思索を巡らせる。でもまあ、いたって卑近なものか |
ら人の世の移り変わりやその浅はかさ、忘れっぽさを切り取る社会観察と |
でもいうべきものが多いのかな。少々知識が古くても、‘目から鱗’や‘同 |
感’のオンパレードで、古さを感じさせるのはごく少ない。いやこれが古い |
ようじゃ話にならん!って読むこっちが感じるのがいいのです。そうでなき |
ゃ読んでられないですもん。 |
そんなことで、、、 |
面白いものばかりでなんでもいいんだけど、100篇から適当に2篇ほど、パ |
チリパチリ・・・ 同じようなテーマの2-3篇・・・政治や文化もいいんだけれ |
ど、“男女もの”系の中から いずれも面白くて選べないので、適当に。 |
(前にも書いたことがある。この方の場合、ページの隅っこなど折るもんじ |
ゃない。今回はやめておこうと思ってたのに、結局折り始めた。厚みがエ
ライコトになるし、戻すのもメンドクサかった。)
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喋り、言い方は男のそれだが、中身に男女はないように思う(んだが、ど |
うか? |
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カレシとも別れ、出逢いがいたって少なそうな独身の我が娘はこれを読ん
だら、どんな反応をするだろうかねぇ。
(というか、娘に言うことでもないが、分別が本当につくようになったら、結
婚なんてなかなかできないだろう。)