休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

JOHN ADAMS;SHAKER LOOPS

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20180405(了)
JOHN ADAMS(1947- );
(1) SHAKER LOOPS(for seven solo strings) 1978/1983 28:37
  ①PartⅠ. Shaking and Trembling  シェイキング(揺れ)とトレンブリング(震え)
   ~PartⅡ. Hymning Slews     賛美歌を歌う入江
   ~PartⅢ. Loops and Verses   ループ(輪)とヴァース(詩)
   ~PartⅣ. A Final Shaking     最後の揺れ
    The Ridge Quartet +violin、cello、bass
(2) LIGHT OVER WATER
   (symphony for brass instruments and synthesizers) 1983 43:35
  ②PartⅠ. 12:22
  ③PartⅡ. 11:09
  ④PartⅢ. 18:04
    2 trumpet、2 french horn、2 trombone、tuba and
    synthesizers;John Adams
   CD/現代音楽/ⓒ &  New Albion Records 1987/輸入/中古
   <★★★△>

ミニマルの良い聴き手でもないくせに、つい拾い、聴いてしまいました。
(1)シェイカー・ループス;
Part1) もう何年か後の、ライヒの「ディファレント・トレインズ」の前の姿みた
いな感じ。どうも列車を連想してしまう。列車を離れれば・・・
蚊や蟻が整然と行動しているみたい。近づいたり少し離れたりしつつ、それ
をいろんな角度から撮影でもしているよう。
Part2) リズムを刻まないので、のっぺりしたミニマル。ニュアンスがいい。
Part3) いくらかドラマティックになり・・・
Part4) これはなかなかのドラマ仕立て。
オーケストラ・ヴァージョン(1983)もあるらしく、聴いてみたい気もするが、こ
こでは7台の弦楽器のみ。徐々に移ろってゆく感じがわかりやすいよう。
こういうのを演奏するのが、楽しいとか楽しくないとか単純には言えないだ
ろうが、面白いものなのかねぇ。
どうにも苦手なフィリップ・グラスよりはよほどいい。なにかが感じられる(≒
音楽)と思えるので。グラスも、映画でならいいんだろうな。いや実際聞いた
ことはある。音としてはOKだけれど、音楽としてはつまらなかった。
(2)ライト・オーヴァ・ウォーター;
ブラスとシンセでボワーンとばかりに始まったものが、はじめはリズムもなし
なんだが、徐々にリズムが加わり、色彩が濃くなり、不安や不穏や実存っ
ぽい調子が醸されてゆく。(この辺は聴くときの状況で変わってきそうだ)
各パートには切れ目があったんだろうか、わからなかった。
ブラスは始めとおしまいのみみたい。あいだはほぼシンセ、あるいはその録
音されたもの(テープ音楽)。だと思います。(1)と同じように音楽らしきもの
がどんどん移ろってゆく。おしまいはブラスも加わってにぎにぎしく終わる。
思えば、ヴァンゲリスが担当した『ブレード・ランナー』に似ていた。
アダムズは‘ポスト・ミニマル’といった位置づけだと言われることもあるらし
い。とても懐の深い作曲家でもあるようで、ミニマルという冠をかぶせる必要
はないかただったんだね。
もう少し新しい作品を選ぶんだった。