ミニマルの良い聴き手でもないくせに、つい拾い、聴いてしまいました。 |
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(1)シェイカー・ループス; |
Part1) もう何年か後の、ライヒの「ディファレント・トレインズ」の前の姿みた |
いな感じ。どうも列車を連想してしまう。列車を離れれば・・・ |
蚊や蟻が整然と行動しているみたい。近づいたり少し離れたりしつつ、それ |
をいろんな角度から撮影でもしているよう。 |
Part2) リズムを刻まないので、のっぺりしたミニマル。ニュアンスがいい。 |
Part3) いくらかドラマティックになり・・・ |
Part4) これはなかなかのドラマ仕立て。 |
オーケストラ・ヴァージョン(1983)もあるらしく、聴いてみたい気もするが、こ |
こでは7台の弦楽器のみ。徐々に移ろってゆく感じがわかりやすいよう。 |
こういうのを演奏するのが、楽しいとか楽しくないとか単純には言えないだ |
ろうが、面白いものなのかねぇ。 |
どうにも苦手なフィリップ・グラスよりはよほどいい。なにかが感じられる(≒ |
音楽)と思えるので。グラスも、映画でならいいんだろうな。いや実際聞いた |
ことはある。音としてはOKだけれど、音楽としてはつまらなかった。 |
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(2)ライト・オーヴァ・ウォーター; |
ブラスとシンセでボワーンとばかりに始まったものが、はじめはリズムもなし |
なんだが、徐々にリズムが加わり、色彩が濃くなり、不安や不穏や実存っ |
ぽい調子が醸されてゆく。(この辺は聴くときの状況で変わってきそうだ) |
各パートには切れ目があったんだろうか、わからなかった。 |
ブラスは始めとおしまいのみみたい。あいだはほぼシンセ、あるいはその録 |
音されたもの(テープ音楽)。だと思います。(1)と同じように音楽らしきもの |
がどんどん移ろってゆく。おしまいはブラスも加わってにぎにぎしく終わる。 |
思えば、ヴァンゲリスが担当した『ブレード・ランナー』に似ていた。 |
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アダムズは‘ポスト・ミニマル’といった位置づけだと言われることもあるらし |
い。とても懐の深い作曲家でもあるようで、ミニマルという冠をかぶせる必要 |
はないかただったんだね。 |
もう少し新しい作品を選ぶんだった。 |