休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ニールセン/ピアノ名曲集

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20180302(了)
ニールセン/ピアノ名曲集
Carl Nielsen(1865-1931)/Klaverstykker
シャコンヌ Op.32(1916) 9:15
組曲「夜明けの明星」 Op.45(1919-20) 
 ②3:31  ③2:19  ④5:07  ⑤1:45  ⑥1:11  ⑦7:11
3つの小品 Op.59(1928)
 即興曲 2:55  ⑨アダージョ 2:35  ⑩アレグロ・ノン・トロッポ 4:49
5つの小品  Op.3(1890
 ⑪民謡 2:32  ⑫ユモレスク 1:23  ⑬アラベスク 1:11  ⑭ミニョン 0:52
 ⑮妖精の踊り 1:25
6つのユモレスク=バガテル Op.11(1894-97)
 ⑯Ⅰ.こんにちわ! こんにちわ! 0:49    ⑰Ⅱ.おもちゃのこま 0:45
 ⑱Ⅲ.ちいさなゆっくりとしたワルツ 1:27 ⑲Ⅳ.あやつり人形 0:47
 ⑳Ⅴ.人形の行進 1:15           ㉑Ⅵ.オルゴール 0:54
  レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ)
  録音:1995年3月/St George's,Brandon Hill,(英国?)
  CD/1996・10/クラシック/器楽曲/Virgin classics/東芝EMI/見本品
  <★★★★>
北欧が続きます。
ほとんど聴いていなかったもの、棚に見つけました。見本品でした。
もうけた気分。
ボケたジャケット写真ですがワタシが撮ったもの。もともとこんな感じです。
だいたいニールセンのピアノ曲なんて、あることすら知らなかったです。
邦盤なんで日本語のライナーが付いていまして、ざっと見たところでは、外
人さんの解説が翻訳されていて、おしまいのほうには、これを弾いているア
ンスネスさんの文章も載っている。
そもそもニールセンのピアノ曲は、北欧のピアニスト以外は例外的な方を除
きほとんど弾いてこなかったらしいということ。
で、北欧のピアノの理解者といったらグリーグを除くとこのニールセンとシベ
リウスぐらい。そこでなぜかシベリウスと比べっこになる。少し強引。
どちらもオーケストラに重要な作品が多いが、得意分野はシベリウスはヴァ
イオリンであるのに比べ、ニールセンはなんといってもピアノで、シベリウス
はあまり上手くなかったのに対しニールセンは技術的にも相当上手かった
らしい。書かれた曲の重要度についてはやはりニールセンが上。
作曲時期はシベリウスが作曲をしたどの時期にもコンスタントにピアに曲を
書いたのに対し、ニールセンは作品11以降は20年間はピアノを顧みなかっ
たような具合で、要はその後①のシャコンヌを皮切りに集中的に書いた・・・
云々。
まあそういうことは実際はどうでもいいのです。
もともとピアノ曲はあまり聴かないほうで、好みがかなり狭いのです。
ワタシの感じでは、ガーンと来るすごいのは最初のシャコンヌ。はじめはイ
ンスピレーションを受けたというバッハのように始まるが、徐々にベートー
ヴェンの豪華な変奏曲みたいになって、大伽藍の趣。
確かにOp.3やOp.11とOp.45との間には時間もたっていて、かわいいものが
多いOp.11と、Op.59の凄味のある尖がった⑨や⑩なんかとの間には音楽
の質の違いは確かにあると思うけれど、それでもワタシには①以外は、み
ーんなアンプロンプチュ、つまり即興曲の趣です。
ショパンぽいフレーズは結構あるんだけれど、ものが違って、なんというか、
サロン音楽じゃない、柔いところがほぼない。
去年、ピアノものはろくに聴かないですが、中ではもっとも聴いたと思うシ
ベリウスと比べると、そのピアニズムの違い歴然。
今は超有名になったアンスネスさんも、ニールセンのピアノ曲にはものすご
くインスパイアされると書いている。それなりにわかるような気がしました。
言葉通りアンスネスさんの演奏はすごいかもしれない。
食わず嫌いだったのか、ワタシの聴く準備ができていなかったからなのか
よくわかりません。
今回たまたま見つけたのは、意味があったと考えたいですね。
はじめに “もうけた気分” と書いた通りです。