休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ロペス=グラサ;ピアノ協奏曲 №1&2

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20180207(了)
ロペス=グラサ;ピアノ協奏曲 第1番&第2番
   Fernando Lopes-Graça (1906-1994)
(1)ピアノ協奏曲 第1番(1940) 30:15
  ①I. Allegro moderato 11:30
 
  ②II. Andante 7:33
  ③III. Allegro non troppo 11:12
(2)ピアノ協奏曲 第2番(1950/1971) 24:48
  ④I. Tempo giusto 10:00
  ⑤II. Andante con moto 5:27
  ⑥III. Vivo quasi cadenza 9:21
  エルダー・ネボルシン(ピアノ)
    ポルト・カーザ・ダ・ムジカ管弦楽団/マティアス・バーメルト指揮
  録音:2011年3月&5月、ポルトガル、ポルト、カーザ・ダ・ムジカ、サラ・スジア
  CD/クラシック/協奏曲/Ⓟ&ⓒ 2013 Naxos/輸入
  <★★★☆>


(帯紹介文) ポルトガルの作曲家、音楽学者ロペス=グラサ(1906-1994)
の胸躍るピアノ協奏曲集です。彼はリスボン音楽院で学んだ後、パリへ行
き、シャルル・ケクランに作曲法と管弦楽法を師事した人ですが、その作品
には、まるでバルトークのようにポルトガル民族音楽の影響が強く表れ
ています。この2つのピアノ協奏曲は対照的な曲想を持つもので、明るく楽
しい第1番(とりわけ終楽章の音の使い方がすばらしい)と、暗く渋めの第2
番、そのどちらもが「ヨーロッパ的な音」とは違う面白さを持って聴き手にア
ピールしてくるのです。ピアノの扱いは打楽器的な部分も多く、美しいメロデ
ィを期待するよりも、どちらかというと「音のシャワー」を楽しむ音楽と言えそ
うです。
スペインとは似ているが、どこか違うといった感じ。
サウンドは、これだ!というほどの独特さではないんだが、繰り返し聴いて
いると、ああなんだか‘これかなぁ’と感じてくるものがありますね。表現す
るにはワタシの音楽の知識はお粗末で、、、
小さめのオケでしょうか。
録音のせいばかりでないと思う、そんなにシャッキリとした音でなく、ケクラ
ンぽいというならわかるが、バルトークというイメージでもなかったですね。
ぶったたくというほどではない。確かに打楽器としてのピアノと言っていい
けれど、せいぜい木琴レベル。緩徐楽章ではメロディアスな面もある。
ああそうか、バルトークの弾き方じゃないんだね。とすると、そもそもポルト
ガルの民族音楽ったって、知らないんだし・・・

第1番はエスニックを感じるような始まり。
やはり北アフリカがうんと近いというか、イスラムの匂いがするというか。
でも楽章が進むうち、音楽的にどうなのかってことはよくわからないのです
が、庶民の日常のナイーヴな感覚というような風情なのかな、と思えてき
ました。最後は終わりにくくて、無理やりプッツン。
2番は、第1番よりは少し尖った感じの入り。美しい女性を思い浮かべそう
になるも、ブラスを中心とした厚めの心地良い和音にとってかわられ、徐々
に高揚してゆく。いったん物憂くしぼんだ後、一気に終わる。
第二楽章はラヴェルの‘左手’の第二楽章のような抒情がありました。この
‘抒情’は考えてみれば2曲を通じてあった様な気もする。乾いて仄暗い。
スペインほどぶっていないものの、それに近い独特のダークサイド・・・なか
なかカッコいい。
第三楽章は複雑なリズムでもって、意外に柄の大きなストーリーのありそ
うな音楽を形作る。ピアノ付きの管弦楽組曲の終曲。
地味でしたが、聴いているうちに滋味に転じた感じで、これは、“どんどん
よく鳴るホッケの太鼓”・・・聴きぼそりしない素敵なコンチェルトでした。
聴き終えてジャケット写真を見ると、赤を基調にしたカラフルな壁か何か。
ここまでカラフルでもないけれど、なんだか使いたくなる気持ちがわかる気
はしました。(Portuguese Tiles とありました)