休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ナショジオ日本版 2017年10月号 2-1

 
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ナショナルジオグラフィック日本版 2017年10月号  2-1
 “トナカイの民の苦境”
【特集】
(1)天然ガスとトナカイの民:
  ロシアの極北地方でトナカイの遊牧を続けてきたネネツの人々。
  毎年、放牧地を求めて1200キロを移動する。だが今、気候変動
  と天然ガス開発という壁が行く手を阻みつつある。
(2)動物を救うために殺してもいいのか?:
  娯楽のための狩猟をするハンターが落とす金は、野生動物保護
  の資金源とされている。だが、それが本当に役立っているかどう
  かは不確かで、希少な動物を殺すのは本末転倒だと避難する
  声が高まっている。
(3)異郷のヤズディ:
  過激派組織の攻撃を逃れ、イラク北部の故郷を離れた少数民族
  ヤズディ(ヤジディ)の人々。林典子のレポートから、ニュースで報
  じられない人間の物語が浮かび上がってくる。
(4)よみがえるメキシコの海:
  メキシコ北西部バハカリフォルニア半島では、漁師たちが自ら漁
  を制限し、豊かな資源と暮らしを守っている。
(5)エコ都市を目指すドバイ:
  中東の砂漠に築かれ、大量のエネルギーを消費している都市が、
  炭素排出量の大幅な削減に取り組んでいる。
(6)国境の壁:
  米国とメキシコの国境沿いに築かれた壁やフェンスは二つの国
  を隔てるだけでなく、全米の世論も分断している。
 【コラム】
●VISIONS 世界を見る
●撮っておきの瞬間
●写真は語る:「アジア やさしき鉄旅」(米屋 こうじ)
●EXPLORE 探求のトビラ:
   「ニャンとか知りたい猫の気持ち」
   「50年前に描かれた火星人」
   「白黒模様の秘密」
   「馬は表情豊か」
   「ロックスターのクモ」
●読者の声
●もっと、ナショジオ
●テレビでナショジオ
●次号予告
●日本の百年:「市場を目指して牛乳を運ぶ牛」
   10月号/2017年9月30日発行/日経ナショナル ジオグラフィック社


<感想>
やっと10月号、手に取りました。
(1)天然ガスとトナカイの民:
これはもう梗概の通り。ウラル山脈やオビ川の河口あたりから北に伸びて
いるヤマル半島を主に南北に移動するトナカイの民の話。
もちろん北極圏、もちろんツンドラ。表紙の写真もそう。
ガス田開発で伸びるパイプラインを、はじめトナカイはなかなか通ろうとし
なかったがそれにも慣れた。慣れるとかの問題でないのが温暖化。
凍土が融けるようになったために、融けた水が土の上で凍って、餌が食
べられなくなって、トナカイはどんどん餓死する。
さらに、例えば昔流行って埋めた炭疽病菌に汚染されたトナカイが、凍土
が融けたために、炭疽病が蔓延。とんでもない数のトナカイが死んだ。人
だって死んでいる。これもほとんど現在進行形。
でもこの極北の遊牧民はここを立ち退かない。ロシア政府は形だけのサ
ポートでお茶を濁すのみ。
完全にモンゴロイドの顔。
あちこち独立してもロシアは広いのに、いたるところにずばりモンゴロイド
顔の人種がいるんやねぇ。(そうだ、フィンランドにもいました・・・)
あのもっこりと北極海にせり出している大きなタイミル半島にも、ここのよ
うにネネツのような民がいるんだろうか。
とにかくロシアの北極海沿岸てのは(決して行きたいところじゃないんだ
が)いったいどないなってるんかトンとワカラン。ガスや地下資源には恵
まれていそうではあるものの、ただののっぺりしたツンドラというイメージ。
やはり温暖化で解けては凍るんだろうか。閉じ込められていた大昔の生
き物なんかが出てきたりするんだろうか。
  ◆今月の表紙; ネネツ族の少女が弓を構える。
   彼らはシベリア北部の厳しい環境で、昔からトナカイの遊牧を
   しながら生きてきた。学齢に達した子どもたちは親元を離れ、
   寄宿学校で1年の大半を過ごす。
(2)動物を救うために殺してもいいのか?:
狩猟本能を満たしてやることで、お金持ちの退屈やなまった感性をひっく
り返し、生きることの実感を得る、そういったことの手伝いをする、その代
償に落としていくたいへんな額の金が、野生動物自体の多くを逆に救う。
というヘミングウェイまがいの話。本末転倒しているものの、理屈は理屈。
で、後進国にありがちなように金はまるでちゃんと使われていない。金が
なきゃ守れない野生動物。守るつもりなら何度でもそこに帰るしかない。
梗概の通り。本号最大の取材。
でももう野生の王国ったって、ずたずた・・・
特にアフリカは、これから「成長する」。観光以外での成長が大きい。
わかりましたよ、というしかない。
アメリカやアフリカにおける、よーく知っていてなおかつおぞましい写真が
並ぶ。残酷という感受性の擦り切れ具合を思って、アップする気は失せて
しまった。(ワタシに狩猟民族の血は流れていないんだろう。おぞましいと
いう表現は正しくないが、わくわくもしない。)

地上の野生動物は間違いなく減って、動物園でしか見られないという状態
が近づき、それがそこそこ長く続くんじゃないか。狭まるにしろ自然公園や
動物園というものがどんどん大きな存在になると思う。そしてその先の‘ノ
アの箱舟’は間に合わないのだろうなぁ、きっと。
牛、豚、鶏などの精肉工場は完全に機械化されて、屠るとかおぞましいとか
いう言葉のイメージなんぞ入る余地もなくなっている世界になる。
そうそう、前号ではオランダの完全機械化された鶏(肉)工場をちらっと覗い
たんでした。栽培されている感じやったねぇ。
『ソイレント・グリーン』にならなきゃいいか、、、で妄想終わり、休憩。

少し写真を・・・
 【コラム】から
 

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米国
ニューヨークの中心にあるセントラルパークの遊歩道
脇にアライグマが現れた。夜になると食べ物を求めて
やって来るのだが、餌をあげるのは違法行為。市当局
によると、かまれたら狂犬病に感染する危険があり、
そもそも生き残るすべにたけた彼らには無用だという。
 
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猫の科学
人に頼らない:
米国の比較心理学誌に掲載された論文によると、
パズルを解く課題を与えた場合、犬はできない課題
があると助けを求めて人間のほうを見るが、猫は
自力で何とかしようとするという。
猫の大移動:
フランスの研究チームが約200匹の古代の猫の死
骸から採取したミトコンドリアDNAを分析した結果、
猫はまず中東の「肥沃な三角地帯」の農民と共に
拡散し、その後、交易船に乗って世界各地に広がっ
たことがわかった。