休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ヒグドン/「全ては壮大な」 他

20171209(土)
グドン/「全ては壮大な」 他
Jennifer HIGDON(1962- )/All Things Majestic
 
(1)ヴィオラ協奏曲(2014) 21:57
   ①9:11 ②4:12 ③8:34
(2)オーボエ協奏曲(2005)
   ④18:10
(3)全ては壮大な(2011) 22:40
   ⑤Teton Range 3:46  ⑥String Lake 7:07
   ⑦Snake River 2:19  ⑧Cathedrals 9:28
 
   ジャン・カルロ・ゲレーロ指揮/ナッシュヴィル交響楽団
   (1)ロベルト・ディアス(ヴィオラ)/(2)ジェイムズ・バトン(オーボエ)
   録音;2016年3月、ナッシュヴィル、ローラ・ターナー・コンサートホール
   CD/現代・管弦楽・協奏曲/Ⓟ&Ⓒ 2017 Naxos Rights US.Inc.
   <★★★☆>
 
イメージ 1
 
                                ― American Classics
(帯紹介文から) 現代アメリカにおける最も注目されている作曲家の一人が、
このジェニファー・ヒグドンです。彼女の「ヴァイオリン協奏曲」は2010年のピュ
ーリッツァー賞を獲得すると共に「パーカッション協奏曲」は同じ年のグラミー
賞を受賞。 世界中から賞賛が寄せられ、彼女の作品は世界中で演奏され、
60枚以上のCDに録音されているということでもその才能は計り知れないもの
があります。このアルバムには世界初録音の作品を2曲収録。2014年の「ヴ
ィオラ協奏曲」は長らくの友人であるヴィオラ奏者ディアスのために作曲され
た作品で、彼女はその時に“ヴィオラの音はとても暗くて重い”ことに改めて
気がついたのだそうです。そのため、ヴィオラから華麗な音色を導き出すた
めの工夫をして出来上がったのがこの作品です。2005年のオーボエ協奏曲
は20分程度の長さでありながら、オーボエの美しい音色を生かした聴き応え
たっぷりの曲。アルバム・タイトルの「All Things Majestic-全ては壮大な」は
2011年グランド・ティートン音楽祭からの委嘱作品。彼女の自然に対する愛
と賛辞に満ち溢れた描写的な音楽です。
 
長いな。
 
(1)ヴィオラの音色は暗くありません。結構高い音が多いせいじゃない?
ヴィオラ奏者にはかなりハードルの高い立派なコンチェルトですね。それは
ソロだけでなく、オケにとってもそうでしょうから、演奏機会が少ない。当然
なおのこと高いハードルといえそう。
(オケとソロのかみ合わないところ、あったように思うのですが・・・どうなん
でしょうか)
 
(2)上記と全く同じことが言えそうです。
ブレスはそりゃあもう大変になるでしょうが、フルートの音色でもOKだね。
とても抒情性に満ちたものですが、そこそこ大きな音も必要みたいで、やは
りなかなか難儀なコンチェルトでしょう。ただこちらはオケのほうはそれほど
難しくないのではないか。
軽い打楽器が可愛く色を添えていて、良くも悪くもアクセントになっている。
 
(3)“自然に対する愛と賛辞に満ち溢れた”なんてありますが、それっぽけ
れば、そう言っておけば済むといったもんでしょう。(1)はともかく(2)だって
いかにもそれっぽいですよ。とまれ・・・
⑤ドンドコドンと壮大 ⑥宇宙規模でなく地球規模の、静謐さと見事な広が景
りのある景色 ⑦スケルツォ楽章、激流やね ⑧大伽藍? まあそう見えなく
もない荘厳な有様の景色の表現かな。
 
と、ほとんどつまらないと言っているような書き方になったんだが、サウンド
実は結構好き。特にこの(3)。
 
肩の凝らない楽しいオーケストラ曲です。プッツやラウスという作曲家のもの
を最近聴いて感じたのと大きな違いはない。新鮮じゃないかもしれないです
が、調性のある音楽だって捨てたもんじゃない。尖がった音楽とは刺激を受
ける部位が違う、みたいな感じですよ。
(自分にちょうどいい尖り方の?作曲家をなかなか見つけられないのが、ちょ
っと悩みの種・・・、なんかいい紹介本でもないものでしょうか)
 
ジェニファーさんだから女性作曲家。女性ってあまり多くないから、ちょっと珍
しいことではあったのですが、べつに男女のことは感じなかったです。
この前に聴いたクラシック系の女性作曲家ったら、もうけっこう前になります、
ジェルメーヌ・タイユフェールとリリ・ブーランジェ(オケと合唱の‘詩篇’がびっ
くりするほど素敵だった)くらいだったでしょうか。
NHK大河ドラマ「直虎」の音楽を担当しているのが女性で、菅野よう子さん。
このメインタイトルの音楽など、派手でキラキラ感、カラフル感があり、しかも
パワフルさにも不足していない。(P・ヤルヴィ指揮/N響) 日本だし主役は
女性だし気宇壮大なドラマでもないので、広大さはないけど、とてもいい。
これだって、‘やっぱり女性作曲家だなあ’なんて感じる人、まずいないでし
ょう。そんなふうになっちゃったんですねえ。
西欧の映画音楽なら、レイチェル・ポートマンという優れた作曲家がいます。
どちらかというと好みのタイプではないというか、別途取り出して鑑賞するタ
イプではないような気がして、多分今だCDで聴いたことはありません。嫌い
というわけでもありません。もうかなりベテランになられた。