休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

サントラ『2300年未来への旅』

 
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20171206(了)

サントラ『2300年未来への旅』

 OMPS/LOGAN'S RUN

 
 1. The Dome * / The City / Nursery (3:05)
 2. Flameout (3:23) *
 3. Fatal Games (2:26)
 4. On the Circuit (3:49) *
 5. The Assignment / Lost Years (5:59)
 6. She'll Do It / Let Me Help (2:41)
 7. Crazy Ideas (2:38)
 8. A Little Muscle (2:22)
 9. Terminated in Cathedral (1:28)
 10. Intensive Care (3:00) *
 11. Love Shop (3:43) *
 12. They're Watching / Doc Is Dead (2:45)
 13. The Key / Box (4:22)
 14. Ice Sculpture (3:35) *
 15. The Sun (2:15) *
 16. The Monument (8:12) *
 17. The Truth (2:03) *
 18. You're Renewed (2:58) *
 19. The Journey Back / The Beach (1:36)
 20. Return to the City / Apprehensions (2:30)
 21. The Interrogation (3:58)
 22. End of the City (2:23) *
 23. Love Theme from "Logan's Run" (2:27) *
 Total Time 74:18
  (* 印はサントラLPに収録されていた曲)
 
  作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
   Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH
   Orchestrations by Arthur Morton
  2002年/CD/映画音楽/米Film Score Monthly/輸入盤//Ⓒ1976 
  <★★☆~★★★★>
 
(映画解説) 増えすぎた人口を抑制するため、あらゆる者が30歳になると
“再生”への儀式という名目で人為的に抹殺されてしまう管理社会と化した
西暦2274年の未来社会。コロニーからの脱走者の取締官ローガン5は、
脱走者の一人ジェシカ6と知り合ったことから、この管理社会の実態に疑問
を抱くようになり、彼女と共にコロニーからの脱走を試みる・・。後に「未知
への逃亡者/ローガンズ・ラン」としてTVシリーズ化された。1976年度アカ
デミー賞の撮影賞と美術監督・装置賞にノミネートされ、SFXのL・B・アボッ
トが特別業績賞(視覚効果)を受賞。SFXのレベルはこの時点ではそれなり
に優れたものだったのだろうが、わずか1年後の1977年にジョージ・ルーカ
ス監督の「スター・ウォーズ」が公開され、特別業績賞を受賞したアボット
SFXは一気に陳腐化してしまった。
    *1976年/米映/マイケル・アンダーソン監督/マイケル・ヨーク/ジェニー・アガター/
      ピーター・ユスティノフ/ファラ・フォーセット・メジャーズ/リチャード・ジョーダン
 
* 
映画化が何度か試みられたが果たせず、ようやくできたと思ったら、「スタ
ー・ウォーズ」が出てきちゃって、かすんでしまったわけですね。観たような
気がするんだが、覚えていない。この主役の男優さん、華がなくて苦手だ
ったので、観ていないかも。
SF映画のネタとしては今でもアレンジされて作られ続けていると思う。
* 
音楽はちょっとびっくりしました。半ばぐらいまでは半分がシンセサイザー
時たま弦などのアコースティックが添え物のように出てくる。このシンセの
音楽ともつかないような劇付随音(効果音)は、そもそもシンセがあんまり
上手じゃないG・ゴールドスミスとA・モートンの共同作業なんだろうか。
作られた時点でもそこそこ古めかしく感じられたんじゃないかと思うし、今
のワタシの感覚だと、例えば『禁断の惑星』の昔のレベルまでさかのぼっ
てしまいそう。「禁断の惑星」の音楽なんて憶えているわけもないが、オン
ドマルトノなんていうメシアンがよく使ったようなものでもって未来感を出
したりしたんじゃなかろうか。エエカゲンな想像だけど。
多分この二人のほかにも大きく関与した人がいるんだろうな。
 
で、この管理社会の「外」へ出るとオーケストラが主になる。これはまさに
ゴールドスミス/モートンの‘音楽’。かの「エイリアン」に似た音色のところ
も「猿の惑星」で聞いたようなところもある。こちらは大変サスペンスフル
で、不気味な無調の音楽が素晴らしい。残響の少なさもここでは効果的。
 
(今年、ブーレーズ/ドメーヌ・ミュージカルの古い録音を聴いたのを思い出
した。えらくデッドな音!ブーレーズのほうがよほど古い録音だったけど。)
(概して一昔前までのサントラの音は残響が少ないけれど、残響が多いと
古い映画館ではワンワンとうるさく鳴ってしまうので、意図的に残響を少な
くしたんだろうなあ。このことは何度か書いたが、真偽のほどは不明)
 
スター・ウォーズ」にもシンセは使われていた気はするが、基本はなんと
もゴージャスなフルオーケストラだった。
 
シンセとオーケストラは、管理社会の内と外を描き分けているんだろうとい
う解説はもっともらしい。