(1)から(4)までは1954年録音ですからねぇ、‘にせステ’かと思いきや、 |
ちゃんとRCA初のステレオ録音と書いてある。63年前!驚異的だと思い |
ます。 |
かわいらしい装置で聴いているので、録音のことでエラそうな物言いを |
するのも恥ずかしいのですが、大問題というほどのこともでもないわけ |
ですけどね。 |
「ドン・キホーテ」が最も新しくて、音質的に一番なめらかで弦など十分 |
に美しく、またいろんな音もちゃんと聞こえるので、優れているような気 |
はするのですが、若干低音が物足りない。 |
意外なのが1954年3月6日録音とされている、つまりこの中では最も古 |
い録音である「英雄の生涯」と「7つのヴェールの踊り」が、総合的に最 |
もいい録音のような気がすること。楽器の距離感も個々楽器の音色も |
ホールトーンもいいですね。不思議です。 |
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演奏的にワタシがもっとも気に入ったのは(2)「英雄の生涯」、次に(6) |
「ドン・キホーテ」と(4)でしょうか。 |
「ツァラトゥストラはかく語りき」はかなり力みかえった感じがする演奏で、 |
「英雄の生涯」とは僅か二日の違い(二日遅い)だけれど録音がどうも |
ギスギスしていたのも効いたかも。大好きな「ドン・ファン」は、特に初 |
めのほうが焦り気味で、オケがこけそうな感じに聞こえてしまった。十 |
分許容範囲かもしれないんですけど・・・。 |
若いころのワタクシメはリヒャルト・シュトラウスというと、もうカラヤンで |
決まりで、なにもあれこれ悩むことはないという感じでしたので、楽だっ |
たんですけどね。こうしてカラヤン以外の方のをまとめて聴いてみるの |
も楽しかった。R・シュトラウスとライナーは接点もあって認められていた |
ようで、オペラの初演指揮者も務めたことがあるとか。テンポは概して |
速いが、シュトラウスの希望はそんなものだったんでしょうかね。 |
外連味はカラヤンとは大違いだけれど、それでもせんだってプロコフィ |
エフをまとめて聴いたラインスドルフと比べると(って、作曲家は違いま |
すが)、ぜんぜんそっけなくないんですね。 |
ソロ楽器は緊張して奏していたんだろうなあ。でもオーケストラは引き |
締まっていて、かつパワフル。非情に魅力的。生演奏を実際に聴いた |
方の話を読んだことがない、どんなもんだったんだろう。 |
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中学校ぐらいの時に、NHK教育テレビでライナー/シカゴ響の演奏を流 |
していまして、何度も見た記憶があります。中身はもちろん覚えちゃい |
ない。記憶では、椅子に座って(いたと思う)、指揮棒をほんのわずか |
しか動かさない(それは憶えている)。こんな見栄えのしない映像をよ |
くもまあ流したもんだワ。 |
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残念なことに、安いので焦ってしまった。 シカゴ響とのR・シュトラウスは |
あと2枚分の録音があって、「家庭交響曲/町人貴族」や「エレクトラ/ |
サロメ」の部分。この2枚と合わせて4枚のセット物が安く出ているでは |
ないか! どうせならそっちにすべきでした・・・。 |
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2枚組ながらワタシには大物で、感想を書くまで時間がかかりました。 |