休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

R・シュトラウス:交響詩・管弦楽曲集/ライナー

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20171120(了)
R・シュトラウス交響詩管弦楽曲集/ライナー
<CD1>
(1)交響詩ツァラトゥストラはかく語りき Op.30 ①-⑨
     録音;1954年3月8日
(2)交響詩英雄の生涯 Op.40 ⑩-⑮
     録音;1954年3月6日
<CD2>
(3)交響詩ドン・ファン Op.20 ① 15:57
     録音;1954年12月6日
(4)7枚のヴェールの踊り(楽劇「サロメ」Op.54より)② 9:00
     録音;1954年3月6日
(5)ばらの騎士のワルツ(F・ライナー編)Op.59 ③ 8:35
     録音;1957年4月15日
(6)交響詩ドン・キホーテ Op.35 ④-⑯
     録音;1959年4月11日
     フリッツ・ライナー指揮/シカゴ交響楽団(シカゴ、オーケストラ・ホール)
      ジョン・ウェイチャー(vn.)(1)(6)、ミルトン・プレーヴズ(vla.)(6)、
      アントニオ・ヤニグロ(vcl.)(6)
     1995年/CD/2枚組/管弦楽曲/BMGビクター/中古
     <★★★☆>、ただし(2)(6)は<★★★★>


(1)から(4)までは1954年録音ですからねぇ、‘にせステ’かと思いきや、
ちゃんとRCA初のステレオ録音と書いてある。63年前!驚異的だと思い
ます。
かわいらしい装置で聴いているので、録音のことでエラそうな物言いを
するのも恥ずかしいのですが、大問題というほどのこともでもないわけ
ですけどね。
ドン・キホーテ」が最も新しくて、音質的に一番なめらかで弦など十分
に美しく、またいろんな音もちゃんと聞こえるので、優れているような気
はするのですが、若干低音が物足りない。
意外なのが1954年3月6日録音とされている、つまりこの中では最も古
い録音である「英雄の生涯」と「7つのヴェールの踊り」が、総合的に最
もいい録音のような気がすること。楽器の距離感も個々楽器の音色も
ホールトーンもいいですね。不思議です。
演奏的にワタシがもっとも気に入ったのは(2)「英雄の生涯」、次に(6)
ドン・キホーテ」と(4)でしょうか。
ツァラトゥストラはかく語りき」はかなり力みかえった感じがする演奏で、
英雄の生涯」とは僅か二日の違い(二日遅い)だけれど録音がどうも
ギスギスしていたのも効いたかも。大好きな「ドン・ファン」は、特に初
めのほうが焦り気味で、オケがこけそうな感じに聞こえてしまった。十
分許容範囲かもしれないんですけど・・・。
若いころのワタクシメはリヒャルト・シュトラウスというと、もうカラヤン
決まりで、なにもあれこれ悩むことはないという感じでしたので、楽だっ
たんですけどね。こうしてカラヤン以外の方のをまとめて聴いてみるの
も楽しかった。R・シュトラウスとライナーは接点もあって認められていた
ようで、オペラの初演指揮者も務めたことがあるとか。テンポは概して
速いが、シュトラウスの希望はそんなものだったんでしょうかね。
外連味はカラヤンとは大違いだけれど、それでもせんだってプロコフィ
エフをまとめて聴いたラインスドルフと比べると(って、作曲家は違いま
すが)、ぜんぜんそっけなくないんですね。
ソロ楽器は緊張して奏していたんだろうなあ。でもオーケストラは引き
締まっていて、かつパワフル。非情に魅力的。生演奏を実際に聴いた
方の話を読んだことがない、どんなもんだったんだろう。
中学校ぐらいの時に、NHK教育テレビでライナー/シカゴ響の演奏を流
していまして、何度も見た記憶があります。中身はもちろん覚えちゃい
ない。記憶では、椅子に座って(いたと思う)、指揮棒をほんのわずか
しか動かさない(それは憶えている)。こんな見栄えのしない映像をよ
くもまあ流したもんだワ。
残念なことに、安いので焦ってしまった。 シカゴ響とのR・シュトラウス
あと2枚分の録音があって、「家庭交響曲/町人貴族」や「エレクトラ
サロメ」の部分。この2枚と合わせて4枚のセット物が安く出ているでは
ないか! どうせならそっちにすべきでした・・・。
2枚組ながらワタシには大物で、感想を書くまで時間がかかりました。