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アウトドアが好きな建築関係の方という以外は全く知らなかったので、どう |
いうかたなんだろうと。 10回分、読めばわかるワと切り抜いておきました。 |
連載中は読まず。当然忘れてしまい、ようやく手に取った。 |
赤瀬川原平さんの「路上観察」や家(ニラハウス)、それとカヌーイスト野田 |
知佑さんのエッセイに時々登場してこられたもので、気になっていたのです。 |
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建築家とか建築史家なんて、普通全く興味ないのですが、たいそう独創的 |
な方だったのね。 |
ああ、「老人力」命名はこの方かぁ。 |
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①大雑把な紹介と幼少時。 |
②高校から大学(東北大学)。中島敦、漱石、鴎外などを乱読。 |
あらまぁ、同級生に(昔オフコースの)小田和正がいて、仲が良かったんだ |
って。友人であるにもかかわらず、小田は藤森の部屋があまりに汚いので |
一度も部屋に入ってくれたことがないんだそうな。 |
③大学院は東大。スゴイ。もっとも、「歴史(建築史)は食えないけど、いい |
か。まあ、餓死はしないが」と言い渡されたとある。 |
通史を書きたかったので、〇すべての本と専門誌を読む 〇すべての建物 |
を見る 〇遺族らすべての関係者と会う、などという3つの猛烈な目標立て。 |
そのうちの「見る」で、「建築探偵団」を発想しスタートしている。1万3千件 |
を取り上げた本なんかどうでもいいが、エッセイなら、全く知らないジャンル |
だけに、ちょっと読んでみたいなあ。 |
④建築史の成果いろいろ。ベンヤミンの言葉をヒントに、なんてスゴイ。 |
書評などで付き合いが広がっている。伊東光晴(経済学者)、丸谷才一、 |
御厨貴、荒俣宏。丹下健三へのインタヴューや評伝など。 |
⑤空間の統一性とか消費の場であるとか論じられる都市論がつまらなく、 |
路上観察学で心が自由になったという。ここで赤瀬川原平さんが絡んでく |
る。ワタシはことここに至ってようやく楽しめそうなんだけどね、赤瀬川さん |
の“トマソン”は実は読んでいないので、なんとも言えない。「新解さんの |
謎」とか「老人力」とか美術関係の啓蒙書を読んだ程度。藤森さんの本は |
勿論読んだことがない。 |
⑥‘科学技術に自然を着せる’というコンセプトが生まれる大まかな経緯。 |
思ったとおり、かなりアーティフィシャルなもの。正直なところ、おもしろい |
のか、そうでもないのか、ワカラン。 |
⑦ヘンテコリンな家ども。 |
⑧赤瀬川原平『ニラハウス』、細川護熙『一夜亭』(茶室)、養老孟司『養 |
老昆虫館』など。最後のは、あの「バカの壁」の印税で建てたという代物。 |
写真はちらっと見たことがある。ヘンナノ、と思ったのもむべなるかな。 |
⑨茶室いろいろ。遊び心以外には、理屈はあるようなないような。⑤にあ |
る自由になった心の産物かいな・・・ こっちはこの手の文化には興味も |
馴染みもないもんで・・・ |
⑩ 「喜怒哀楽の感覚は人間以外の動物にもありますが、『懐かしい』 |
という感覚は人間だけのもの。もっとも人間らしい感覚で国や文化を |
超えたものです。私の想像力は、時間軸が逆に向かっているようです。 |
バックしながら、新しさに向けて進んでいるのかもしれない」 |
だってさ。 |
通史を書くぞ!という意図に沿っているとはいえ、石器時代のスタンディン |
グストーンまでさかのぼる。路上観察学の仲間の作業グループの名は‘縄 |
文建築団’。仲間とともに泥を捏ね、屋根に植物を植える・・・ |
自由な、でも普通に言えば相当ヘンなオッサンですねぇ。
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