休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

マックス・スタイナー作品集

イメージ 1


20170818(了)
情熱の航路:マックス・スタイナー作品集
NOW VOYAGER: CLASSIC FILM SCORES of MAX STEINER
 Now, Voyager 情熱の航路 1942 5:51
 King Kong キング・コング 1933 7:16
③Saratoga Trunk サラトガ本線 :As Long As I Live 1946 2:30
 The Charge of the Light Brigade 進め竜騎兵
   Forward the Light Brigade 1936 2:37
 Four Wives (未公開「4人の妻」):Symphonie Moderne 1939 8:06
⑥The Big Sleep 三つ数えろ 1946 7:03
 Johnny Belinda ジョニー・ベリンダ 1948: Suite 5:05
⑧Since You Went Away 君去りし後 1944: Main Title 1:25
⑨The Informer 男の敵 1935 4:33
⑩The Fountainhead 摩天楼 1949 8:07
 チャールズ・ガーハート指揮/ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団
 ⑤アール・ワイルド(ピアノ) ⑨アンブロージアン・シンガーズ
 録音:1973年2月、ロンドン、キングズウェイ・ホール
 Ⓒ 2011 Sony Ⓟ1973 SONY/RCA/輸入CD/映画音楽/中古
  <★★★☆>

マックス・スタイナー:1888-1971、オーストリア出身、ユダヤ系、米国
の映画音楽作曲家。なんとも華々しい方で、母親はバレーダンサー、
名付け親がリヒャルト・シュトラウス、ピアノの手ほどきはブラームス
ら。15歳でウィーン国立音楽大学に入学し、マーラーの教えを受けた。
と、当然クラシック系のほとんど神童として子供時代を過ごた。アメリ
に渡ったのは第一次大戦後1914年。編曲者やオーケストレーター、そ
してジェローム・カーンガーシュインのミュージカルの指揮者などを15
年やり、1931年からは映画音楽の仕事を始めている・・・
どうしても「風と共に去りぬ」が有名なものだから、他は霞みがち。でも
これを聴いたら、ああ「風と共に去りぬ」だけじゃないんだということが
よくわかる。
 何種類かの演奏、録音でおなじみ。それだけ有名な曲なんでしょう
な。ワタシは「風と共に去りぬ」に負けない曲だと思う。
②これ、どういうわけか何度か観てます。というか、このCDではこれしか
観たことがないかも。こんなに立派な音楽が付けられていたのね。
1933年なんて!いくらなんでもワタシだって生まれていない。
島のネイティブたちの踊りなんかが、ほとんどインディアンみたい。
コングもスゴイが、子供には恐竜や大蛇がなかなか怖かった。突然変
なこと思い出しましたよ。ブラキオサウルスのような草食竜に人が襲わ
れたり食われたりしていたんよね。今なら考えられないけど・・・
③弦が甘く歌うラブバラードふう。
④日本と違って、みんな行進曲系はうまいのです。
⑤ピアノ協奏曲。アディンセルなどと似たようなピアノとオーケストラのた
めの美しく古臭いいい曲。アール・ワイルドの名がちゃんと載っている。
⑥ご存じ「大いなる眠り」。ボガート/バコール。組曲ふうで曲調がどんど
ん変わっていってしまうけれど、中のたっぷりしたワルツがよろしい。
かわいらしい⑦。⑧は短すぎ。男っぽい⑨、合唱付き。
⑩:CDの締めくくりにふさわしいトラック。メインタイトル/中の二つのテー
マ/フィナーレ、と書いてある。曲想の豊かさはこの中でも一二を争い、
しかも、古臭いし、しつこいといえばいえるけれども、この大盛り上がりが
実に素晴らしい。そして、おしまいのほうは続いて多分エンドタイトルとし
て流れるんだろう、これも最高です。
一つのメロディということなら①がベストかもしれないが、トラック全体と
いうことなら⑩がベストかな。
このシリーズ、前回は本シリーズのそもそものきっかけだったコルンゴル
トのもので、ものすごくよく歌った演奏だった。スタイナーのはそんなに
歌っている感じはない。
それから、コルンゴルトが芳醇なオーケストレーションの技術とともに、
後期ロマン派っぽさをもろに持っていたのに対して、スタイナーのほうに
は、そういう傾向はなかったんだと思う。アステアとジンジャー・ロジャー
スのミュージカルを多く手掛けられたのもなんとなくわかる。後期ロマン
派調では合わなかったろう。両者のこうした違いは大きかったと思う。
いちいち映画の監督や出演者は調べませんでした。

イメージ 2

 
イメージ 3
(これはコルンゴルトの作曲で、スタイナーではありません)