休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ナショナルジオグラフィック日本版 2017年6月号

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ナショナルジオグラフィック日本版 2017年6月号 
【特集】
①なぜ人間は嘘をつく?:
   偽ニュース、詐欺、政治家の嘘・・・。正直は一生の宝といわれるが、
   科学の目で見れば、嘘をつく行為自体は人間にとって異常なことで
   はない。人がだまし合う理由を探る。
         
  ●今月の表紙:9歳の少女アメリア・トンが脳の活動の調査のため、
   電極の付いた装置をかぶる。目的は、人間と嘘の関係を解明する
   こと。子どもの頃から「嘘をついてはいけない」と言われているの
   に、さまざまな嘘をつくのは、なぜだろう。

②白い肌に生まれて:
   世界には、全身の色素が欠乏する先天性白皮症(アルビノ)の人々
   が数多く存在する。彼らは偏見や差別にさらされ、タンザニアでは、
   生死に関わる危険に苦しめられている。

③鎧をまとった恐竜化石:
   カナダで鎧(よろい)竜の新種の化石が発見された。保存状態が抜
   群で、体は今も鎧のような装甲に包まれている。

④適応か、絶滅か:
   “進化論の島”ガラパゴス諸島では、大規模なエルニーニョ現象とい
   った気候変動の影が、生物に迫っている。

⑤ハワイ溶岩の迷宮へ:
   ハワイ島の地下には、活発な火山活動によってつくられた「溶岩チュ
   ーブ」と呼ばれる洞窟が広がっている。その地図を作成しようと、洞
   窟探検家たちは狭く危険な穴の中を、身をよじりながら進んでいく。

⑥カラフルな薬売り:
   カラフルにディスプレーした“薬の塔”を肩に担いだハイチの路上薬
   売り。違法だが、売れ行きは上々のようだ。
【コラム】
●VISIONS世界を見る
●撮っておきの瞬間:「上から見てみたら……」
●写真は語る:「朝の光の中で」(吉村和敏
●EXPLORE探求のトビラ:
   「グリーンランド横断」
   「人道支援にドローンを活用」
   「風と太陽の力で自家発電」
   「さわって鑑賞する絵画」
   「肉みたいな食感のフルーツ」
●生命をつなぐ:「真っ赤な顔はセクシーさの証し?」
●読者の声
●もっと、ナショジオ
●テレビでナショジオ
●次号予告
●日本の百年:「塩作りは重労働海水を運ぶ男たち」

   6月号/2017年5月31日発行/日経ナショナル ジオグラフィック社


①なぜ人間は嘘をつく?:
‘忖度’と同じで、これがなきゃ始まらないってほどのもので、巨大なネタ。
何をどうとは言いにくいが、期待した記事。
いろんなジャンルの嘘つき名人の例に囲まれるような構成でもって、さまざま
な分析とその整理が試みられている。
目的や状況などからの分析と、年齢枠別のものがメイン。成長に沿った年齢
別のものは決定的なものやね。写真撮ってみた。イメージ 4
期待したのは脳の突っ込んだ分析だったけど、それは少なかった。期待外れ。
「自分の考えと合わない事実を突きつけられても、それに気づかない人がいま
す。あるいは事実を無視したりバカにしたりする人、途方に暮れる人、さらには、
自分の考えが覆されそうになると、むきになって反撃する人もいます」
というようなトランプさん関連のことを思い出しそうな常識的なことが大半。
事実を突き付けられ、そのときは納得したふうでも、一週間後には元の考えに
戻ってしまっているような、 “なじみのある情報を真実と思い込む傾向”なども
そう。
ソーシャルメディアによる偽情報のことが取りざたされることが多い。それが猛
烈に広がってしまうことにも触れているも未消化で、 何の解決策も示し得てい
ない。
(というか、嘘がある種の成長の証であることはわかるが、それを生物学的に
社会学的にも、もうちょっと「決めて」ほしい。この記事レベルでは徒労感が
残った。無茶を言うようだけれど。)
②白い肌に生まれて:
アフリカに(タンザニアなどに)アルビノが多いのは初めて知った。
もちろんメラニン色素がほとんどない皮膚の弱さ(皮膚癌になりやすい)と、低い
視力が大問題。
パナマのある島にも非常に多いところがあるが、そこじゃあ問題なくアルビノ
人は生きていける。問題はここで取り上げているタンザニアなど。
生まれてすぐ捨てられなければ、殺されたり、体の一部を切り取られたり、となん
ともむごい。呪術師などによる医術として、アルビノが高額な薬として有効なんだ
という、知識不足の情報を流す人たちがいて悲劇を生む。それも昔の話ではな
くて、むしろ最近のことなんだって。ひどい。
健常なアルビノはむしろ国を出て、アメリカなどで‘見てくれ’をネタに「成功」して
いる例もあるそうな。
タンザニアで取材を受けた女性によっては、偏見は薄れつつあると感じているら
しいが、やっとその程度なんだということ。ピンとこない話だ。
この号の最後のほうに日本のアルビノの例が一つ載っていた。就職活動をする
も落ち続け、しかるべきところに相談してみたらその係から言われたという言葉
が、なんとも情けない。
さて、タンザニアの例など、NPOの活動レベルじゃない。国の豊かさは教育レベ
ルとセットなんだ、というような話になるのかなぁ。
③鎧をまとった恐竜化石:
条件に恵まれ、見事に残った1億1千万年前に生息していた恐竜の化石の話。
生き物の調査分析が進むぞぉ、嬉しいじゃないか!というだけです。
④適応か、絶滅か:
気候変動などによって、動物たちがわけもわからずに追い詰められていくとい
う、ナショジオお得意の話。
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⑤ハワイ溶岩の迷宮へ:
よく流れる柔らかい溶岩だと洞窟ができやすいんだって。
これは名前や名誉を残したい冒険家の話か?世に穴ぼこ好きが多いのは、
テレビでよく見かけてわかる。
ここに出てくる洞窟は石灰が長い時間かけて溶けてできたものでなく、いわ
ばあっという間に出来上がったもの。ここには無数にありかなり脆い。夫婦者
二組がハワイ島にわざわざ住んでまでかなりの危険を冒していると紹介され
ている。見つけても人には教えない。地下の地図を作る。
「深海、宇宙、そして洞窟。残されているフロンティアはこの三つだけです」
三つの大きさが違いすぎると文句を言ってもしょうがないか。
金のない人間が前人未踏の地に行けるとすれば、ここだけなんだって。理屈
だ。
⑥カラフルな薬売り:
日本じゃ‘越中富山のマンキンタン’みたいなもんかね。今、置き薬の業者は
まだ生き残っていて、主に年寄り相手にPCの端末を持って回ってくる。いや、
これとは違うな。露天商だ。
オフクロが置いたままにしている置き薬をチェックしに、時々男が回ってくる。
このへんだと奈良県からかと思っていたところ、たしか藤井寺市から来てい
るみたいだった。
さて、バケツのようなものに入れた薬はカラフル。何人も写っている。
(奇妙奇天烈なものだが興味がないので写真はヤメ)
こんな大雑把な薬売りから買う気など起きないだろうとつい思うが、ここは日
本じゃない。