休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

サントラ『スパルタカス』 SPARTACUS

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20170427(了)
サントラ『スパルタカス』 SPARTACUS
  Music Composed and Conducted by ALEX NORTH
  ①Main Title 3:16
  ②Spartacus Love Theme 2:48
  ③Gladiators Fight To The Death 2:17
  ④Blue Shadows And Purple Hills 3:11
  ⑤Homeward Bound 6:27
    a)On To The Sea  b)Beside The Pool
  ⑥Hopeful Preparations,Vesvius Camp 1:57
  ⑦Prelude To Battle 5:10
    a)Quiet Interlude  b)The Final Conflict
  ⑧On To Vesuvius 4:51
    a)Forward Gladiators  b)Forest Meeting
  ⑨Oysters And Snails - Festival 3:22
  ⑩Headed For Freedom 2:18
  ⑪Goodbye My Life,My Love - End Title 6:16
  CD/Original Motion Picture Soundtrack
  ⓒ1991 Universal City Studios. Inc. Ⓟ1991 MCA Records. Inc.
  Originally released in 1960 on DECCA Records
  <★★★★>
  *スタンリー・キューブリック監督//カーク・ダグラス/ローレンス・オリヴィエ/ジーン・シモンズ/
    トニー・カーティス/チャールズ・ロートン/ピーター・ユスティノフ/ジョン・ギャヴィン 1960年
アレックス・ノースの素晴らしいサントラ。
クレオパトラ」の時に書いた通り、手に入れました。
短く組曲にしたものを新たに録音し直したNONESUCH盤を聴いて知って
いるものだから、悪かろうはずもないが、結構音がいいのがうれしい。
2年もさかのぼれば、あの「ベン・ハー」があって、そのサントラの音質は
残念ながらあまりいいとはいえず、その点が不満だったものです。それ
に比べれば、格段にいい。
そりゃNONESUCH盤のキレまではないけどね。
先日ブーレーズ/ドメーヌ・ミュージカルのセットものを聴いて感想にも書い
たことで、あくまで素人考えなんだけれど、ちょうどこのころに録音技術が
ぐんと飛躍的によくなったなんてことがあるんだろうか。
ただし、「クレオパトラ」が2枚組で151分!たっぷり聴くことができたこと
を思えば、これなど40分少々で、安かったとはいえ恨めしいなあ。
①まずは、管楽器の複雑で重厚な感じの和音をキレ鋭く鳴らす。独特や
ね。快感!
②の知られたLove Themeは分厚い弦。⑧その他でも形を変えて出てく
る。②ではワルツ。ほかではそうじゃない。
実際に③が使われたかどうかはわからないが、カーク・ダグラスが、背
が高くやせ形で精悍な黒人俳優ウディ・ストロードと闘った時、こんな音
楽がきっと流れていたんだろうなぁ。無理やり闘わせられるシーンはな
ぜかよく覚えてます。音色の変化が目まぐるしい不協和音がかっこいい。
この3つのトラックで音楽的なネタは代表させられるが、これら以外も凝
りに凝っていることは「クレオパトラ」のときにも書いたのと同じ。
⑥はコープランドっぽい。
最後の⑪には引き込まれる。悲しいラストシーン。
マンドリンと何かわからない音が重なって聞こえてくるというような音が
聞こえるのだが、どうやらそう聞こえる電子楽器だそうな。
カーク・ダグラスの面白い自伝に、この映画が大変だったようなことが書
かれていたと思う。製作にもかかわっていた。出来は確かにちょっと問題
があったかもね。ジーン・シモンズのファンにはなったけど。
監督はキューブリックだが、始めはほかの人の予定だったんじゃなかった
か。それがキューブリックにまわすことになった。本人はやる気がなかっ
たとか不満があったとか書かれていた。
もっともここでの関係があったから、「2001年;宇宙の旅」の時、キューブ
リックは一旦は音楽をノースに頼んでみることにしたんだろう。少なくとも
ノースのほうは大いにやる気になってのめりこみ、体を壊すほどだったが、
キューブリックはもともと既成の音楽を使う意向を持っていたようで、とまぁ
その先の話はおいておくとして、「スパルタカス」でのノースの仕事につい
ては、ダグラスの自伝には、キューブリックがどう評価していたかなんてこ
とまでは書いていなかったような気がする。実際はどうだったのだろう。
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(音楽鑑賞は、映画音楽が三連荘になっちまいました。)