|
(映画.com解説から) アメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬 |
戦争の現実を、リアルに描いたクライムアクション。巨大化するメキシコの麻 |
薬カルテルを殲滅するため、米国防総省の特別部隊にリクルートされたエリ |
ートFBI捜査官ケイトは、謎のコロンビア人とともにアメリカとメキシコの国境 |
付近を拠点とする麻薬組織撲滅の極秘作戦に参加する。しかし、仲間の動 |
きさえも把握できない常軌を逸した作戦内容や、人の命が簡単に失われて |
いく現場に直面し、ケイトの中で善と悪の境界が揺らいでいく。 |
|
この手の話は時々見て来たことになると思うが、これはまたなんともリアル。 |
FBIの女性捜査官とその相棒が、極秘作戦(基本CIAだよな)に妙な参加の |
仕方をするが、その作戦なるものの意味や、その裏にあるものが、女性捜 |
査官に徐々に見えてくる。この世界の中では、結構しぶとく生きてきている |
はずの彼女など、いきがってみても、いかにも華奢で弱弱しい。そういうイ
メージの役者の選び方なのだろう。
|
お話の流れはスピーディ。かなりの緊迫感が続き、だれない。 |
麻薬の世界、人間の負の側面の集大成のごとき。その構造って、ホントに
こんな風なのか。まぎれもなく現実なのに違いない。
とわかっているのが悲しい。
|
移民に待ったをかける「壁」も、麻薬の業界では単に、なくなるわけもない
需要と供給の問題。役には立たないように思える。
|
|
|
アイスランド出身の作曲家ヨハン・ヨハンソンの音楽はこのおぞましい世界 |
をもろに表すがごときもの。しかしこれはもはや音楽でなく「音」やね、「効 |
果音」。(はい、もちろん言いすぎ。) |
ここでは現代音楽や‘プログレ’。作品はこんなのだけというはずもない。と |
見ると、どうやらすでにモテモテらしく、ご本人が映画音楽担当を続ける気
なら、これからもどんどん使われる。
|
|
そうそう、こんなにイヤな世界なのに、日本なんぞの対極とも言えそうな乾 |
いた世界の映像がすばらしかった。
もっとも・・・朝焼けがいいだの、夕刻がすばらしいだのといっても、ちょっと
見るだけでいい。乾いた清潔さなどすぐ飽きそう。住みたくはない。畦道に
しゃがむと、オタマジャクシやドジョウが見える、なんてほうがなんぼかええ
・・・
|