休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

バーブラ・ストライサンド;What Matters Most

 

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20170128(了)
What Matters Most

   Barbra Streisand sings 

   the lyric of Alan and Marilyn Bergman

 
CD1
 1. The Windmills Of Your Mind(M.Legrand)
    ―from The Thomas Crown Affair
 2. Something New In My Life(M.Legrand)
    ―from Miki & Maude
 3. Solitary Moon(Johnny Mandel)
 4. Nice ‘n’ Easy(Lew Spence)
 5. Alone In The World(Jerry Goldsmith)
 6. So Many Stars(Sergio Mendes)
 7. The Same Hello, The Same Goodbye(John Williams)
 8. That Face(Lew Spence)

 9. I'll Never Say Goodbye(David Shire)
    ―from The Promise
 10. What Matters Most(Dave Grusin)
CD2 (Bonus Disc)
 1. The Way We Were(M.Hamlish)
    ―from The Way We Were
 2. What Are You Doing The Rest Of Your Life?(M.Legrand)
    ―from The Happy Ending
 3. You Don't Bring Me Flowers(Neil Diamond)
    ―Duet With Neil Diamond
 4. Papa, Can You Hear Me?(M.Legrand)
    ―from Yentl
 5. Pieces Of Dreams(M.Legrand)
    ―from Pieces Of Dreams
 6. The Island(Ivan Lins/Victor Martins)
 7. The Summer Knows(M.Legrand)
    ―Theme From The Summer Of '42
 8. How Do You Keep The Music Playing?(M.Legrand)
    ―from Best Friends
 9. After The Rain(M.Legrand)
 10. A Piece Of Sky(M.Legrand)
    ―from Yentl
 
 CD/ⓒ& Compilation Ⓟ 2011 Sony Music Entertainment/輸入/中古 
   <★★★★☆>
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夫妻の作品で自分が歌ったことのない楽曲のなかで、気に入った作
品をCD1に収録したそうな。2枚目はBonus Discとあるが、以前だし
ていたものから選んだのだろう。結果的にはルグランの曲がほとんど。
それをくっつけて2枚組にした本作は、彼女ひとりによる、バーグマン
夫妻への記念の“トリビュートアルバム”。
おそらくこのころに亡くなったのだろう、『追憶』の映画を監督したシド
ニー・ポラックに捧げられてもいる。
 
なぜか2枚目から聴き始めた。なぜか、はないね。ちゃんと歌えてい
なかったらイヤだから。追いかけることはやめて久しいが今でもファン
のつもりではあって、ならばファン歴は長い。「ファニー・ガール」以来
だから45年以上経った。肩書の多い大スターで、言動もいろいろ取
り上げられたものだけれど、そっちは興味なし。ホント。
2枚目はボーナス・ディスクとなっていて、ちゃんと10曲入っている。
いろんな時期のものだろうが、新しい1枚目の結構前の録音からの
ものだから、声もよく出ていて、鼻声の高音など本当に輝かしく、ほれ
ぼれ。
ああこれもあったなあ、あれもあったなあと、死んだ子の年を数えるよ
うに、処分してしまったLPのことを思い出す羽目になった。
 
おしゃれなマーヴィン・ハムリッシュイヴァン・リンス、それとデュエッ
トものでは傑作のひとつ、ニール・ダイヤモンド(なんと高校の同窓生
で同クラブ!)とのもの、この3つ以外はすべてルグランの曲。バーブ
ラの場合、バーグマン夫妻の作詞は、ルグランの曲に集中していたと
いうことなのか。
さすがいいものが集められているが、②③④⑥⑧⑩などは本当に名
唱だと思うなあ。特に『愛のイェントル』からの④は久々に聴いたけれ
ど、いやー参った。
⑩も悪くなくて、『ファニー・ガール』の「パレードに雨を降らせないで」
とか「マイ・マン」のような感じ。
マリア・カラスの喉と口腔内で響かせる声は苦手なんだが、バーブラ
の鼻声は大好きなのです、臭い歌い方も・・・、比べ方がヘンか。
肝心の1枚目。
2011年ごろの録音で今から6年前だが、ワタシには‘新録音’。1942
年生まれなので、録音時は68-69歳だったんだな。
こわごわ聴き始めた。
でもよかったですよ。これは68-9歳の声じゃない!どれだけうまいん
だ、というより、どれだけ維持の努力をしているんだ!
シャウトは僅かだけ。臭い歌い方も少ないけれど、歌い上げは十分
していて意味・感情のこめ方は実に繊細、歌唱全体の安定感抜群。
 
Lew Spenceという人以外は映画音楽でよく知っている作曲家ばかり。
ところがこのSpenceさんの曲が実にいい。④も⑦も。ジャズ系やね。
少なくともそういうアレンジになっている。全体の中でいいアクセント。
 
なんと⑤はゴールドスミスが音楽担当した映画『ロシア・ハウス』。 
サントラではパティ・オースティンが歌った。そもそもバーブラのCDに
ゴールドスミスの曲が入ってくること自体が極めて珍しい。ファンとし
ては嬉しいねえ。
もう昔になるが、嫌味を書いたことがある。ショーン・コネリーが主役
で、スパイに関係した内容だからだろう、映画『007 ロシアより愛を
こめて』(音楽担当:ジョン・バリー)の主題歌のメロディを実にうまく
匂わせていると。
このCDを聴いてもやっぱり間違ってはいなかったとは思うものの、
もう時効。それにそんなことを言う必要のないいい曲になっている。
⑦がジョン・ウィリアムズ。ゴールドスミスを取り上げておいて触れな
いわけにもいかない(なんてわけはないか)が、これ、何の映画なの
かわからない。でも地味だけど非常にいい曲。
 
⑦と⑨あたりでのシャウトは十分声が出ている感じ。
②でのシャウトでは、高音はしゃがれてしまい、無理はしていない。
 
◎をむりやりつけるとしたら③④⑤⑦⑧⑩あたりだろうか。とにかく
彼女らしくクォリティが非常に高いアルバムだと思う。
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