休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ラヴェル&ドビュッシー : (管弦楽伴奏による歌曲など)

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20170129(了)
ラヴェルドビュッシー  (管弦楽伴奏による歌曲など)
ラヴェル1875-1937
歌曲集《シェエラザード (詞;トリスタン・クラングゾール) 17:16
  ①第1曲 アジア 9:53
  ②第2曲 魔法の笛 3:08
  ③第3曲 つれない人 4:15
クープランの墓 17:44
  ④第1曲:前奏曲 3:20     ⑤第2曲:フォルラーヌ 5:52
  ⑥第3曲:メヌエット 5:16    ⑦第4曲:リゴードン 3:16
亡き王女のためのパヴァーヌ 6:38
古風なメヌエット 7:20
ドビュッシー1862-1918
神聖な舞曲と世俗的な舞曲 10:17
  ⑩第1曲 神聖な舞曲 5:08
  ⑪第2曲 世俗的な舞曲 5:09
ボードレールの5つの詩
  ⑫第3曲 噴水 5:50
フランソワ・ヴィヨンの詩による3つのバラード 10:04
  ⑬第1曲:恋人に捧げるヴィヨンのバラード 4:22
  ⑭第2曲:母の願いにより聖母に祈るためにヴィヨンが作ったバラード 3:44
  ⑮第3曲:パリ女のバラード 1:58
  ピエール・ブーレーズ指揮/クリーヴランド管弦楽団/
  アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(ms.)①-③
  アリソン・ハグリー(s.)⑫-⑮
  録音:1999年4月、5月/クリーヴランド Tot.76:05
  2002年/CD/クラシック/Ⓟドイツグラモフォン/ユニヴァーサル/ヴィクター/邦/中古
  <★★★★>
ジョン・アダムズの「シェエラザード2」から引っ張ったもの。
その鑑賞記をアップした後、すぐにラヴェルの「シェエラザード」、歌曲集
のほうをラジオで聴く機会が(たまたま)あった。
  マリリン・ホーン(ms.)/バーンスタイン指揮/フランス国立O.
ホーンの落ち着いた感じの歌唱も、ほんわり暖かい厚めのオケのサウ
ンドも素晴らしく、ちょっとネットで探してみたら、セットものの一部のよう
な形でしか見つからず、中古屋へ。見つけたのがこれ。
タイプが全く違うのは想像がついたけどね・・・、この曲はCDになってか
らは持ってなかったんだなぁ。
で、(バーンスタイン盤とは)えらい違い!
えらい違いだけれど、ラヴェルは‘ちゃんと’演奏されればそれなりに聞
こえるようになっているということは、まあ、学習しているので、これは
これとして素晴らしかった。
千夜一夜物語からのイマジネーションによる詩のことはあまり理解でき
る人(ワタシのこと)ではないし、有名なオッターの歌唱のこともとてもい
い印象ながら、実はよくわかっているとは言えない。それにオケのサウ
ンドはお色気は乏しく余計なことはしませんというような感じなのに、締
まってしっかりカラフルで、曲のイメージがものの見事に広がる。
ワタシは大満足。
クープラン」「パヴァーヌ」「メヌエット」は実はブーレーズの旧録音(管弦
楽のほぼ全集)とダブっていて、贅沢な聴き比べになっちまった。しかも
この新録のほうがいい。ところがその旧録音(セットもの)の中には、こ
れが一応ミソなんだが、もう一つの「シェエラザード」が入っていた。いや
これはもともと持っていたCDだから知っていたのですが、歌曲集を手に
入れる前に先に取り出して聴いてみていた。
これがなんとも微妙な曲でね。見つかったのが亡くなったずーっと後とい
うだけでなく(1975年ごろ)、いずれも完成度が高いラヴェル管弦楽曲
と比較するまでもなく、‘らしさ’がほとんどない。そのため、めったに演奏
も録音もされない。
  「おとぎ話への序曲《シェエラザード》」(1898)
頓挫したオペラの残滓のようなものという扱い。 実際は学生時代の習
作。 ラヴェル自身の棒でこの序曲を初演はしたはしたものの、 酷評に
遭い自身も嫌気がさしてお蔵にしたらしい。
やっぱりねぇ、ワタシもダメですね。今回のことで何度目になるか、聴い
てみたわけですが、てんで魅力が感じられない。
そんなわけで、「シェエラザード」については、、、尻すぼみのおしまい。

 付:「クープランの墓」(オーケストラ版)は高校生時代から、ほんとに
   長い間、ラヴェルの(というだけでない)最も好きな曲であり続けま
   した。
後半のドビュッシー
ブーレーズに「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」のような曲の録音があると
は思わなかった。思い込みやね。
若い時から好きな曲。どれを聴いてもダメだと思ったことはない。これも
よかった。気取らず、そのまんま。(初めて聞いたのは高校生。クリュイ
タンス/パリ音楽院O.のLP。これでまあ年齢はわかろうというもの。)
次のボードレールとヴィヨン。歌曲のほうはもともと苦手(詩が苦手とい
うほうが当たっている)で、聴くというより音を流しておくといった感じが
多いワタクシメなので、評価をする資格もくそもないのですが、オケは
めちゃくちゃ魅力的だし、実はこのソプラノの声が魅力的でね、あいま
って「シェエラザード」に勝るとも劣らない出来栄え。
 (詩の邦訳はあって中身はわかったが全く面白くなかった。こればか
  りは‘体質’で、しょうがない、予想通り。でもライナーによれば、両
  歌手ともに非常に褒めてあった。)
ドビュッシーのほうはそそくさ。あせった終わらせ方になっちゃった。
ま、「シェエラザード」メインということで、ここまで。