休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ヘイル,シーザー!』

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20170125(了)
映画『ヘイル,シーザー!』 Hail, Caesar!
  ジョエル&イーサン・コーエン監督//ジョッシュ・ブローリン/
  ジョージ・クルーニー/オールデン・エーレンライク/レイフ・ファインズ/
  ジョナ・ヒル/スカーレット・ヨハンソン/ティルダ・スウィントン/
  フランシス・マクドーマンド/チャニング・テイタム/ドルフ・ラングレン/
  クリストファー・ランバート
  音楽:カーター・バーウェル
  2016年/米映/106分/DVD/レンタル
  <★★★>

(映画.com解説から) ・・・1950年代のハリウッド。あるメジャースタジオの
命運を賭けた超大作映画「ヘイル、シーザー!」の撮影中、主演俳優で世
界的大スターのウィットロックが何者かに誘拐されてしまう。撮影スタジオ
は混乱し、事態の収拾を任された何でも屋が、セクシー若手女優やミュー
ジカルスター、演技がヘタなアクション俳優ら個性あふれる俳優たちを巻き
込み、事件解決に向けて動いていく、、、
テレビの台頭に危機感を抱いた映画業界・・・などとある。
ヤクザ映画から抜け出してきたようなジョッシュ・ブローリンが、映画製作上
のさまざまな問題、厄介ごとを収めるべく、意外にまじめに奮闘する。
全体の(≒業界の)軽佻浮薄な戯画の感覚は、惰性というか、なんだか昔
っから知っているようで、かったるくも懐かしささえ覚える。
東西冷戦はもちろんのこと、おぞましかった赤狩りのような雰囲気も漂う。
といっても「業界」は不安の中にあってもいたって脳天気で、絡む共産主義
陣営もいかにも浅薄にしか描かれない。そんな時期、ハリウッド映画はま
だ黄金期でその掉尾、おしまいが近づきつつあったところやろうね。
当時の社会が見えはするけれど、つまるところ業界話でしかもおふざけ映
画。あまり評価につながりそうもないと想像する。それを、ちゃんとお金をか
けて作っている。
たくさんのスターがぞろぞろ出ていて、スター主義を割り切って採っている
ふう。そして彼らみんながまじめで少々ピントがずれている(≒タガが外れ
加減)役。なかなか名演じゃないかと思うものもちらほら。
だからどうした、、、ということもない、、、カタルシスには残念ながらつなが
ってくれない、さりとて冷たく突き放しているわけでもない、今の人のため
の(あるいはひょっとして今の業界人のための)たっぷり皮肉を込めた懐古
譚。実話が下敷きにあるみたい。
音楽のカーター・バーウェルは確かコーエン兄弟とは縁が深いはず。そん
なに良かったかどうかというと怪しいものの、器用な人で、こんな悩みそう
な映画にいったいどんな音楽つけるんだというところ、手を変え品を変えし
てうまくつけていて、抽斗が多い‘職人’だと思う。
 (以下日本語が崩壊し省略)