休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ヴィラ=ロボス/交響曲第12番ほか

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20170111(了)
ヴィラ=ロボス/交響曲第12番ほか
 Heitor Villa-Lobos(1887-1959)
 
バレエ音楽「ウイラプルー」(1917)19:16 Uirapuru
 
交響曲 第12番(1957)24:50
②第1楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ 6:23
③第2楽章 アダージョ 7:41
④第3楽章 スケルツォ(ヴィヴァーチェ) 3:49
⑤第5楽章 モルト・アレグロ 6:57
 
マンドゥ=サララ(1940) 13:36 Mandu-Çarará
 
 イザーク・カブラチェフスキー指揮/サン・パウロ交響楽団/
 サン・パウロ交響合唱団&同児童合唱団
 録音:2014年、ブラジル、サラ・サンパウロ Tot.57:42
 Ⓟ&ⓒ 2015 Naxos Rights US.Inc./管弦楽/輸入/ネット
  <★★★★>
 
 
(帯紹介文) ヴィラ=ロボス(1887-1959)の最後の交響曲である第12番
は、彼の70歳の誕生日に完成させたもの。その翌年にワシントン・ナショ
ナル交響楽団によって初演され、大好評を博しました。シュトックハウゼン
やカーゲルらが電子音楽やミュージック・コンクレートなどを模索していた
時代に、このようなメロディックで壮大な作品は、若干時代遅れの感もあ
りましたが、ロシアなどでは伝統に回帰する試みも起こったりと、この作品
が却って当時の作曲家たちの創作意欲を刺激したであろうことも間違い
ありません。湧き上がるように快活な第1楽章、ワーグナーのトリスタンを
思わせる静かで神秘的な第2楽章、短くとも印象的な第3楽章、熱情的で
大胆な終楽章と、確かに交響曲の伝統に則りながらも、革新的な味わい
を持つ見事な作品です。
「魔法の島」という意味を持つ野趣溢れるバレエ音楽「ウイラプルー」、エキ
サイティングなカンタータ「マンドゥ=サララ」(かなり内容は強烈!)と、この
1枚でヴィラ=ロボスの魅力をじっくり味わうことができるでしょう。
 
 
①始めには、意気揚々とした「パリのアメリカ人」に似たリズムの刻み方が
あって、ならばさしづめ「パリのブラジル人」か、なんて思ってしまう。
サブタイトル「魔法の島」からも連想されるような、ジャングルの薄暗さや
ワイルドさがいい雰囲気。お隣の国のヒナステラほどの陰影の濃さじゃな
い分、親しみやすい感じ。というか、様々な生き物や得体のしれないもの
が潜んでいるという感じが耳に残る素敵な曲ですねぇ。
 
②-⑤ 時代遅れなんて書かれてしまってます。
トリッキーさはないにしても、はじめからしばらくのミヨーの交響曲ようなサ
ウンドが心地よい。
アメリカ大陸は南北、ちゃんと繋がってまっせ、という感じもする。不思議
なもので・・・ワタシのたんなる思い込みなのかなあ、そうでない気がする
けどなあ。②の終わりは、「グランドキャニオン」のどこかみたい・・・とか。
③は日陰の涼しさ。①の陰影にも似る。神秘性はあっても、紹介文の「ト
リスタン」は連想しない。
④美しい手練れのスケルツォ。⑤ちょっと流れすぎて魅力うす。
 
 カンタータということで合唱が入るのが、中南米の古代遺跡を連想させ
る。これも思い込みかもしれませんね。①のような独特の陰影の感じが魅
力たっぷり。最後は大盛り上がり。こういうところって、ワタシにはショーロ
っぽいというイメージ。
 
6番、7番の入ったCDを聴いてから久方ぶりの交響曲でした。
久しぶりに聴いてみたら、楽想、音色の繊細さや欲張り具合が、わくわくさ
せて、いいねえ。