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50年近く前から知っていて、まんざら嫌いなジャンルでもないのに、全 |
曲を聴くのもこの演奏を聴くのも初めて。 |
この演奏がいまだに聴かれ、ベストかもしれないと言われる。その理由 |
が少しわかったかも。 |
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さきに、表記のないオーケストラのこと。 |
そんなにうまいわけでもないと思うし、魅力的な音に録れているわけで |
もない。 |
でもそう下手というわけでもないし、録音は歌を損なうような音かという |
と、そうでもない。 |
契約の関係で名前が出せないとかいうことなのだろう、案外名の知れ |
たオケかもしれない。 |
録音の国も場所も書いていない。 |
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で、なんといっても魅力なのはこの歌手。 |
とてもかわいい感じの声質で、ほんのりと色気もある。 ワタシ有名な |
ので!などという歌手とどこか違って、じつに初々しい。 |
ロシア系のユダヤ人で、 ロシア・ポーランド国境の寒村⇒コーカサス⇒ |
イスラエル⇒西欧と移り住んだ。8か国語が使え、レパートリーが広く、 |
かなり活躍したとのことだけれど、このレコード以外で名前を見たことは |
記憶にない。レコーディングは少なかったのだろう。 |
若干の不満はあります。ワタシがエラそうに言えるようなことでもな |
いのですが、ほんの一部、音程が気になるところがある。黙ってお |
ればいいのかもしれないし、問題がないかもしれない。でもね、なん |
か、書いておかないと健康に悪い・・・
(下は添付解説の表紙、ダウラツさんの写真はこれだけ)
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1枚目のCDに知っている曲がずらり。2枚目には知った曲はなかったと
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思う。 |
カントルーブさんの編曲意欲は、やっぱりCDの1枚目のほうに高まって |
いたようで、オーケストレーションもオリジナリティーが豊か。 |
このかた、フランスの作曲家で、いろんなジャンルに曲も残しておられ |
るのに、この民謡集の収集と編曲だけで名前が残っている。 |
どんな作曲されてたんでしょうねえ。 |
過日、エリジウムというグループの「オーヴェルニュの歌」を聴き直した |
のがきっかけで、その気になり手に入れてみたんだけど、こりゃあもう |
正解。 |
エリジウムも悪くはなかったけれど、ワタシはやっぱりカントルーブさん |
のがいい。 |
これでしか知られないなんて、ちょっとカントルーブさん、悔しいねぇ。 |
「オーベルニュ」はもちろんすばらしい仕事ではあるけれども。 |