休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

オーヴェルニュの歌(カントルーブ編曲)

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20161228(了)
オーヴェルニュの歌(カントルーブ編曲)
Songs of the Auvergne complete/Joseph Canteloube(1879-1957)
CD:1)
①第1集 野原の羊飼いの乙女
②第1集 バイレロ
③第1集 3つのブーレ
④第2集 羊飼いの乙女
⑤第2集 アントゥエノ
⑥第2集 羊飼いの娘と馬に乗った男
⑦第2集 捨てられた女
⑧第2集 2つのブーレ
⑨第3集 紡ぎ女
⑩第3集 野原を通っておいで
⑪第3集 ジャネートゥ
⑫第3集 子守歌
⑬第3集 女房持ちは不幸せ
⑭第4集 ミラベルの橋のそばで
⑮第4集 オイ・アヤイ
⑯第4集 子供のために
⑰第4集 チュッ、チュッ
⑱第4集 牧歌
⑲第4集 カッコウ
CD:2)
①第5集 向こうの谷間に
②第5集 私が小さな娘だったころ
③第5集 向こうの岩の上で
④第5集 おい、ロバにまぐさをやりな
⑤第5集 羊飼いの娘よ、お前が愛してくれたら
⑥第5集 行くんだ、犬よ
⑦第5集 きれいな羊飼いの娘
⑧第5集 みんな言ってた
⑨(南仏民謡集) アントワーヌおばさん (オーヴェルニュとケルシー地方)
⑩(南仏民謡集) ああマドロン、行かなくては (ケルシー地方)
⑪(南仏民謡集) サヨナキドリが歌う (ベアルン地方)
⑫(南仏民謡集) 農家の娘 (ラングドック地方)
⑬(南仏民謡集) 俺にはさっぱりわからない (バスク地方)
⑭(南仏民謡集) 父さんに言われて (ラングドック地方)
⑮(南仏民謡集) 粉ひきが家に帰ったら (ケルシー地方)
⑯(南仏民謡集) 起きろ (ラングドック地方)
⑰(南仏民謡集) 数ある中で最高の鳥は (バスク地方)
⑱(南仏民謡集) 私にはいい人がいる (ラングドック地方)
⑲(南仏民謡集) 僕には恋人がいる (バスク地方)
⑳(南仏民謡集) お墓の中に (バスク地方)
㉑(南仏民謡集) おいで、きれいなサヨナキドリよ (バスク地方)
㉒(南仏民謡集) マリオンが粉ひき場に行くとき (ラングドック地方)
㉓(南仏民謡集) 目覚めておくれ、眠れる美しい人よ (ケルシー地方)
 ネタニア・ダウラツ(ソプラノ)
 ピエール・ド・ラローシュ、ガーション・キングズレイ(CD2、⑨-㉓)指揮、(オケ不明)
 録音;1962年頃、1965年頃(CD2、⑨-㉓)
 1998年/CD2枚組/クラシック・歌曲/Vavguard Classics/キングレコード/邦/中古
  <★★★★>

50年近く前から知っていて、まんざら嫌いなジャンルでもないのに、全
曲を聴くのもこの演奏を聴くのも初めて。
この演奏がいまだに聴かれ、ベストかもしれないと言われる。その理由
が少しわかったかも。
さきに、表記のないオーケストラのこと。
そんなにうまいわけでもないと思うし、魅力的な音に録れているわけで
もない。
でもそう下手というわけでもないし、録音は歌を損なうような音かという
と、そうでもない。
契約の関係で名前が出せないとかいうことなのだろう、案外名の知れ
たオケかもしれない。
録音の国も場所も書いていない。
で、なんといっても魅力なのはこの歌手。
とてもかわいい感じの声質で、ほんのりと色気もある。 ワタシ有名な
ので!などという歌手とどこか違って、じつに初々しい。
ロシア系のユダヤ人で、 ロシア・ポーランド国境の寒村⇒コーカサス
イスラエル⇒西欧と移り住んだ。8か国語が使え、レパートリーが広く、
かなり活躍したとのことだけれど、このレコード以外で名前を見たことは
記憶にない。レコーディングは少なかったのだろう。
  若干の不満はあります。ワタシがエラそうに言えるようなことでもな
  いのですが、ほんの一部、音程が気になるところがある。黙ってお
  ればいいのかもしれないし、問題がないかもしれない。でもね、なん
  か、書いておかないと健康に悪い・・・
                     (下は添付解説の表紙、ダウラツさんの写真はこれだけ)
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1枚目のCDに知っている曲がずらり。2枚目には知った曲はなかったと
思う。
カントルーブさんの編曲意欲は、やっぱりCDの1枚目のほうに高まって
いたようで、オーケストレーションもオリジナリティーが豊か。
このかた、フランスの作曲家で、いろんなジャンルに曲も残しておられ
るのに、この民謡集の収集と編曲だけで名前が残っている。
どんな作曲されてたんでしょうねえ。
過日、エリジウムというグループの「オーヴェルニュの歌」を聴き直した
のがきっかけで、その気になり手に入れてみたんだけど、こりゃあもう
正解。
エリジウムも悪くはなかったけれど、ワタシはやっぱりカントルーブさん
のがいい。
これでしか知られないなんて、ちょっとカントルーブさん、悔しいねぇ。
「オーベルニュ」はもちろんすばらしい仕事ではあるけれども。