休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

エリジウム/オーヴェルニュの歌

 
20161203(了)
エリジウム/オーヴェルニュの歌
 elysium: auvergne chants
 ① ミラベルの橋のほとりで
 ② 子供をあやす歌
 ③ 野原の羊飼いのおとめ
 ④ 泉の水
 ⑤ どこへ羊を放そうか
 ⑥ バイレロ
 ⑦ 捨てられた女
 ⑧ あちらのリムーザンに
 ⑨ サン・ジェルヴェの歌
 ⑩ サン・ソーヴ山の娘
 ⑪ モン・ドール山の娘
 ⑫ ピュイ・ドゥ・ドーム山の娘
 ⑬ ブーレ
 ⑭ 羊飼いのおとめ
 ⑮ クレルモン・トネルのロマンス
 エリジウム
 (エイミー・グリーン、アンナ・レーヴェンシュタイン、ダイアン・セヴァーソン、アレグラ・シルビガー)
 ペーター・ヴォルフ指揮/ウィーン放送交響楽団
 アレンジ&プロデュース:クレイグ・リオン
 録音:2001年? ウィーン、MG Sound Studios
 2002年/CD/ヴァーカルグループ/DECCA/ユニバーサル・ミュージック/邦/中古
 <★★★☆>
 
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かなり前に中古屋でなんとなく手に入れたもの。6-7年は前だと思う。
もっとかな。車中で聴いていただけだが、ブログに載せた記憶がないの
で・・・
(帯惹句) 「アルバムは芸術品」と高い評価を受け続けてきた古楽グル
ープ“セクエンツァ”の元メンバーによって結成された女性4人のヴォーカ
ル・ユニット“エリジウム”。フランス、オーヴェルニュ地方の美しい民謡
が、ボブ・マーリー、ブロンディ、Izzyらを手掛けた大物プロデューサー
クレイグ・リオンによって、コンテンポラリー・テイストにアレンジされ、心
をやさしく包む清浄なサウンドに仕上がりました。オーヴェルニュの歌と
してこれまで知られていなかった初録音の曲も収録。グループ名のとお
り、澄み切った歌声があなたを“理想郷”(=elysium)へと誘います。
日本語のライナーによると、①~⑧、⑭ 濱田滋郎 訳、⑨~⑬、⑮ 村
田健司 訳 となっている。濱田氏の名は昔から知っているので、村田訳
(の全てかどうかはわからないが)の部分が“これまで知られていなか
った初録音”曲なのではないか。
今まで聴いたことがあるのは、もちろんカントルーブ編。ヴィクトリア・デ・
ロスアンヘレス、キリ・テ・カナワフレデリカ・フォン・シュターデといった
ところで、それぞれLP1枚分しか聴いていないから、そもそも知らない曲
がだいぶんあるはず。
フルで聴くなら気になっている古い録音、ネタニア・ダウラツという歌手の
もの(ヴァンガード盤だったか)が評価が高く、素朴さもよく出ていそうだ
と過去何度も思ったけれど、ついに今まで聴く機会を持たずじまい。
どういう歌唱なのか全くわからない。多分‘可愛さ’‘可憐さ’が魅力なん
じゃないか。
新しい録音だと、ドーン・アップショーのものがよさそうだけれど、カナワ
やシュターデなどと同様、理知的なものなんじゃないか。まあこのエリジ
ウムのものも、どちらかというとその系列に近いと思われる。
さて、このアルバムは何といってもアレンジが独特。まあ、いわばポップ
ス系。いや、うんとクラシック系のもあるんですけどね。とにかく、あの馴
染んでいるカントルーブの繊細なオーケストレーションと、まるで違う。た
とえば②や④や⑦。
そこで、後半曲なんかは、カントルーブには“その気”が起きなかった曲
たち、ということになるんじゃない?
色彩感は豊かと言ってもいい。電子音系も使っているらしいが、わりと
素朴さを生かしたもの。
さっきポップス系だと書いたのは、あんまり当たってないかも。
⑬なんか「ブーレ」というんだから踊りで、‘インストルメンタル’。このア
ルバムを通じてのオーケストレーションの意図、リズム感や色彩のイメ
ージがよく出ている。個性は十分出ていていいものだと思う。
以前聴いたときは、合わなかったんだろう。
面白いアルバムですよ。このグループとしては大冒険だったろうけどね。
ジジイになって、すんなり入ってくるのは、まあ、悪いことじゃないさ。
カントルーブ編の全曲盤、聴きたくなった。
それにつけても・・・車の中で、あまりヴォリュームを上げ過ぎないように
注意する必要があるな。
年寄りの事故、多いし。