休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

オースン・スコット・カード/『消えた少年たち』

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20160913(了)
オースン・スコット・カード/『消えた少年たち』 LOST BOYS
    ぼうず
  1 ジャンクマン
  2 蛆虫
  3 ギャロウグラス
  4 きったない穴
  5 ハッカー・スナック
  6 霊感
  7 コオロギ 
  8 分析屋
  9 ジューン・バグ
  10 独立記念日
  11 ザップ
  12 友だち
  13 神
  14 クリスマス・イヴ
  15 新年
  解説/斉藤由貴
   小尾芙佐(訳)
   1997年11月/初版/小説/早川書房(単行本)/中古屋
   <★★★△>
長いけど、紹介文を載っけます。
(「BOOK」データベースから) フレッチャー一家は、インディアナのヴィゴアから
ノースカロライナのストゥベンへと、新天地を求めて引っ越してきた。フレッチ
ャー家の三人の子供のなかで、長男のスティーヴィはこの引っ越しにいち
ばんショックを受けていた。もともとひとりで遊ぶのが好きな子供だったが、
その孤独癖はだんだんひどくなっていく。やがて、そんなスティーヴィに何人
かの友達ができたようだ。だが、彼の話には腑に落ちないところがあった。
だれそれと遊んだといって帰ってくるのだが、家の外で見かけるスティー
ィはいつもひとりだったのだ。その繊細さゆえに、学校でも友達ができず、
空想の友達をつくったのか?そのころから、フレッチャー一家のまわりでは、
奇妙な出来事がつぎつぎにおこりはじめた…。連続少年失踪事件にゆれ
る南部の小さな町を舞台に、家族の愛とは、親子の絆とは、思いやりの心
とはなんなのかなどを読む者に問いかける感動の書。ファンタジー&サイエ
ンス・フィクション誌1989年10月号にまず短篇の形で掲載され、89年度の
ローカス賞を受賞。1992年に長篇化された。
SF系の作家だし、基本、現実には起きない事柄なので、一応SF扱い。
ファンタジーというのが妥当でしょう。
先に書くのもなんだけど、宗教的な理由もあって選ばれたと考えられる斉
藤由貴さんの解説が、言いにくいことも含めて実に立派に述べている。
(アイドルでしたけどね、立派な女優さんになった。読書家としても知られ
ていて、解説文も多い。この頃はどうなのかな。)
ご本人の宗教への携わり方が、こういってはナンですが、非常にノーマル
なんだと思う。
この物語の中心は、簡単に言ってしまえば‘家族の絆’。
夫婦関係の機微や語り合い、夫婦それぞれと子供たちの結びつきなど。
周辺の事柄で前半に大きく扱われるのが夫の仕事で、今ならゲーム・ク
リエイターとでもいうのかな。自分の開発したゲームの権利のこととか、
その業界のことなどがいろいろ出てくる。詳しい人ならおそらくいろいろ相
当古いと言うんじゃないか。
それから、これが大きいが、どの解説にもほとんど載せていないけれど、
この一家がなかなかに立派なモルモン教徒であり、解説の後半にある
‘つぎつぎに起こりはじめる’出来事の一部とは関係があって、教会の内
情とでもいうのか、決して美しくないエピソードがクローズアップされること。
作者も教徒である。(アメリカ発祥のはずのこの宗派、ワタシは、一族の
多くがプロテスタントであるにもかかわらず、モルモンのことはほぼ知りま
せん。)
更にそれらの背景に「連続少年失踪事件」がある。 これがどういうふうに
大きくなっていくのか気になってしまう(つまりミステリー)ことが、読み続
ける原動力であり続けたのだが・・・
前半のもたもた感には相当疲れた。逆の意見、ワタシには受けなかった
部分にどんどん引き込まれてしまったという感想が多かったのが、よくわ
からない。ワタシの感想は星の数に出てます。
短編を膨らませたものとのこと。短編を梗概のつもりで出すなんて、いた
って一般的なわけで、「膨らませた?水増しかよ!」 と言いつのるには
当たらない。
世評も高かったから手に入れておいたのだけれど、ただ、ワタシには、残
念ながら膨らませ過ぎに感じられた。
帯には“「本の雑誌」が選ぶ本年度ベスト1”、とある。実はもう一つ帯が
外側にあって、汚れているので写さなかったのだけれど、それには“「本
の雑誌」が選ぶ90年代のベスト100 第1位”なんて広げて輝かしい惹句に
している。