休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ひつじ村の兄弟』 Hrutar

 
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20160725(了)
映画『ひつじ村の兄弟 Hrutar
  監督・脚本;グリームル・ハゥコーナルソン//
  シグルズル・シグルヨンソン/テオドール・ユーリウソン
  音楽;アトリ・オーバーソン
  2015年/アイスランド・デンマーク合作/93分/DVDレンタル
  <★★★☆>
ひとつ前の映画と同様、観たDVDの予告編で選びました。
(映画.com解説) アイスランド辺境のとある村を舞台に、不仲の老兄弟と羊
の絆と愛をヒューマニズムとユーモアを交えた独特の切り口で描いた人間ド
ラマ。新鋭グリームル・ハゥコーナルソン監督の長編2作目で、2015年第68
カンヌ国際映画祭ある視点部門でグランプリを受賞。
アイスランドの人里離れた村で、隣同士に住む老兄弟グミーとキディーは、
先祖代々から受け継がれてきた羊の世話に人生をかけてきた。その一方で
兄弟は、この40年もの間、全く口をきかないほどの不仲が続いていた。そん
なある日、キディーの羊が疫病に侵され、保健所から殺処分を命じられるが、
絶滅の危機にさらされた優良な羊を守るため、兄弟は40年ぶりに力を合わ
せることになる。
アイスランドの映画なんてもともと知らなかったから、去年の10月ごろにアッ
プした『馬々と人間たち』(2013)という超風変わりな映画の印象が強い。
今回は馬でなく羊なんだが、羊の眼から見た人間、なんてことはないものの、
オモロイ切り取り方の作品。
やっぱり、自然と人間、という広い括りの観方もせざるを得ない。
自然を前に人間は厳粛な気持ちにならなきゃいけない、云々、じゃなくて、人
類は地球上では食物連鎖の一応頂点にいて(そりゃ、昆虫やウイルスが現
実的には頂点にいるんだという見方ももちろんあるでしょうが)、自然をいじり
倒して生き続けるというのが、人類にとっての「自然」なんだというようなこと
が、けっこうちゃんと感じられて、いい作品だと思う。
この「人間にとっての自然」は所謂NATUREにとどまらない。
DNA的に古くから刷り込まれたものも含めて(いったいどれだけ刷り込まれて
いるんだ!!!とよく思うのですヨ)、伝承されてきた相当勝手な価値観やその枠
組みの中にあって、こういう生きにくい状況下でこそ、かえって強く感じられる、
とでもいうような感覚を覚えましたね。
(なーんて、大風呂敷に仕掛けてしまったので、収拾がつきません。書き直す
のも面倒です。ハハ)
エンディングはたしかに釈然としないのですが、だんだん、別に「イイカナ」と
いう気もしてきた。(見て判断してもらうしかない。ここには書けない。)
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