休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画「マミー」  Mommy

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20160519(了)
映画「マミー」  Mommy
  グザヴィエ・ドラン監督//アンヌ・ドルバル/アントワン=オリヴィエ・ピロン/
  スザンヌ・クレマン
  音楽;ノイア
  2014年/カナダ映/134分/DVD/レンタル
  <★★★△>
あまり身持ちがいいとは言えないかもしれない、色気があってけっこうけば
けばしさのある中年の女。失敗続きだが、施設に入れてある息子のことだ
けをひたすら気にかけている。成功の名残か、郊外のけっこういい一軒家
に住んでいる。
施設から受けだされる15歳の息子は多動性障害(ADHD)で、それゆえ病
院に入れられていたわけだけれど、法律のせいもあるのか母親が受け出し、
彼は上記母親と一緒に暮らすようになる。ごく普通というような尺度からす
ると、知能や体力は十分なんだが、精神上の発達がついて行っていない。
全く落ち着きというものがない上に、すぐ切れて凶暴になる。
この母親にしてこの子あり、みたいなところからスタートし、お向かいの訳あ
りの吃音の先生を加えた三人が、どんなふうに過ごして行くのかが描かれ
る。「成長」してゆくのか、行かないのか、といえば、明らかに人と人との関
係性も、この子の精神も成長はしてゆくし、お向かいの先生によって勉強す
ら進んでゆくのだが、さて最後に母親がする判断は・・・。
もう危なっかしくて痛々しくて、たいへん。
画面はほとんどが真四角。おしまいのほうで母親が見る白昼夢のシーン
でだけ普通の横長の画面。この真四角の画面は観念的で、どこか堅牢な
檻のようでもあるし、映画の冒頭で述べられる‘法律’というものの枠のよ
うでもあるけれど、意図はよくわからない。
※「2015年、架空のカナダで新政権が問題児を抱える親は法的手続きな
 しで子供を施設に放り込んでいいという、実際にはあり得ない法案を可
 決したことにして」いる。
レベル高く、非常にわかりやすい、でも苦しい(≒息苦しい、≒生き苦しい)
映画でした。
ワタシは好きではありませんし、興味深かったとも言えません、ダーウィニ
ズム的に解説して、さっ次!と行きたいところですが、認めます、その「母
性」の表現。ま、心穏やかに観ることはできませんな。
次にはおバカなものを観たくなる。そらもう、しょうない。
これ、フランス語?
ちゃんとフランス語らしいところもところどころあったのだけど、大半はフラ
ンス語っぽいなにか別の言語(英語とのちゃんぽんだけでない、オランダ
とかベルギーとか、似て非なるもの)のようにも聞こえました。
音楽は主張のない現代音楽系‘環境音楽’。
(2014年・第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門 審査員特別賞受賞)