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厚み4.6㎝もある分厚いお笑い伝奇小説の単行本。 |
「ふうたろう」ではない、「かぜたろう」でもない、「ぷうたろう」と読ませる。 |
もちろんのこと、今でいう「プータロー」に引っかけてある。 |
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(ネット解説) 天下は豊臣から徳川へ―。重なりあった不運の末に、あえなく |
伊賀を追い出され、京(みやこ)でぼんくらな日々を送る “ニート忍者”風太 |
郎。その人生は、1個のひょうたんとの出会いを経て、奇妙な方向へ転がっ |
ていく。やがて迫る、ふたたびの戦乱の気配。だましだまされ、斬っては斬 |
られ、燃えさかる天守閣を目指す風太郎の前に現れたものとは? |
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直木賞や本屋大賞にノミネートされたんやね。チェックしていない。 |
獲るなら「山田風太郎賞」なんてものだよ。 |
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ニヒリストのくせしてわりと律儀で、かつぼんくら(≒鈍感)。 |
伊賀を追い出されたこの風太郎と、お化けひょうたんとの出会い。その素っ |
頓狂なやり取り(主役風太郎はあくまでボケ役)がむやみにおかしいが、と |
もあれ、それによって物語は転がりはじめ・・・ |
豊臣から徳川への変わり目、大阪冬の陣、夏の陣を中心に据えて、京都と |
大阪を行ったり来たり。陰ながら結果的になにくれとなく活躍する。 |
お化けひょうたんも愉快だが、巨漢秀頼のキャラはとりわけ特異。 |
夏の陣が締めくくりの大山場で、燃え落ちそうで崩れない大阪城における |
様々なシーンが長々と続く。ほとんどが炎と煙の中。 |
これでも忍者か! |
と笑いながらも、転がり具合が楽しく、本の厚みなど気にならないページタ |
ーナー。ああ面白かった!で幸せに本を閉じることができる。 |
これ、100円!!!
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