休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

sonic.art Saxophonquartett

イメージ 1
 
20160401(了)
sonic.art Saxophonquartett
G・Ligeti(1923-2006)
  ①-⑥ Bagatelles (arr. G. Bourgogne): No. 1~6 (12:08)
       6つのバガテル 1953
E・S・Tűűr(1959- )
  ⑦   Lamentatio(10:42)  哀歌
Georg Katzer(1935- )
  ⑧   Ein Hauch, Doch Manchmal(16:16) そよ風のように
Fabien Lévy(1968- )
  ⑨   Durch(7:20)  ドゥルヒ 1998
Olga Neuwirth(1968- )
  ⑩   Ondate(11:54)  オンダーテ 1997
Iannis Xenakis(1922-2001)
  ⑪   XAS(8:58) 1987
     ソニック・アート・サクソフォン四重奏団
     録音:2009年8月、Cologne、Kammermusiksaal、ドイツ放送 67:26
     ※Deutscher Musikwettbewerb ・ Winner 2008
     2010年CD/現代音楽(室内楽)/GENUIN/輸入/中古/Net
    <★★★☆>
サキソフォン四重奏を聴きたいと思って見つけたもの。
2008年のドイツのコンクールで勝ったとある。ウィナーとしてのレコーデ
ィングなのかな、そんなことはどうでもいいけれど。
通常この編成はどちらかというと柔らかくてしゃれたサウンドが目的だっ
たりするんだが、今回はリゲティ、トゥール、クセナキス(以外は知らない)
とくれば、きっと尖がっていて、元気が出るかな、と。 
①-⑥: 6つの小品。なんたってリゲティ。でもいきなり元気よく始まるも、
それからはあちこちで民族的な(ジプシーっぽい?)憂いのニュアンスが
でたり、ミニマルっぽかったり、メシアンみたいだったりと、いろいろ。
リゲティでイメージする音楽とはけっこう違っている。魅力あり。
⑦トゥール: 1月にアップしたエストニア室内楽のCDで、ミニマルの弦
楽四重奏を聴いて、これがなかなかよかったんだった。
これはフェリーの大事故に絡むもののよう。うつくしかったり、虚脱状態の
ようだったり。
 (ミニマルと言えば、先日観たロシアの『エレナの惑い』の時のグラス!
  あんなヤな感じの音楽もそうそうない。意図的だったのだろうか。思い
  出してしまった。)
⑧ゲオルク・カーツァー(でいいのかな): ああいまそよ風が吹いてきた・・・
まだ時々吹いているよ、、、なんてニュアンスだろうか。(怪しい)
そう明るいわけでもないものの、喜遊曲的な感じ。屁(オナラ)みたいな音
もある。
⑨ファビァン・レヴィ(でいいの?): 英語の「through」だが、ライナーで
は意味がよくわからない。急がないものの常動的。ミニマルっぽくもある。
何かに収斂するわけでもない。わりと面白い。ここでも屁のような音を使っ
ている。あまり魅力的な音じゃないと思うが、まあ可能性ということで・・・。
⑩オルガ・ノイヴィルトさん、やね。Olgaだから、ここでは唯一女性作曲家
のよう。ライナーでは、一回聴いたぐらいじゃわからんとかいったことが書
いてあって、それ以上辞書を引く気も起きず。いかにも現代音楽といった
音ばかりで、確かに聴いても何が何だかわけがわからない。といって聴い
ていて腹が立つほどのこともない。今のワタシにはちょうどいいかも。
⑪単なる音ではないし、何か主張は感じるが、車のクラクションの展覧会
みたいでもある。クセナキス
超有名な作曲家だものだから、40年も前にいくつか聴いて、その後は聴
かずに済むなら聴かないようにしてきた。今回は‘なんとか’聴いておれ
たけどね。
へんな例だが、大人になったり、ジジイになったりして「舌が変わって」食
べられるようになった食べ物はずいぶん多いもので、でも、そういうような
変わり方はしてくれなかった‘食い物’のようですな。
聴き手の側でなく、作曲者側での興味の対象なんじゃないのかなあ。
わけの分からんものがいくつかあって、メモを取りづらかったので、バッグ
に長い間入っていた。結果何度も聴くことになったけれど、ろくなことが書
けず。リゲティとトゥールはよかった。でも、ワタシなりに刺激があって面白
かったです、ホント。