(映画.com解説から) 「コン・ティキ号」と名付けたいかだで8000キロの太平 |
洋横断に挑戦した男たちの実話を映画化し、第85回アカデミー外国語映画 |
賞にノミネートされた海洋アドベンチャードラマ。1947年、ポリネシアのファツ |
ヒバ島で現地民と暮らしながら研究を続けていたノルウェーの人類学者ト |
ール・ヘイエルダールは、「ポリネシア人の祖先が南米から海を渡ってきた」 |
という学説を発表するが、誰にも信じてもらえない。そこでトールは、自説を |
証明してみせるため、1500年前と同じ材料や方法でいかだを作り、5人の仲 |
間とともに風と波を頼りに8000キロにわたる太平洋横断に挑む・・・ |
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面白かった本「銃・病原菌・鉄」(J・ダイヤモンド)でも触れられていたと思う。太 |
平洋のポリネシア・メラネシア・ミクロネシアの人が、決して西のアジアから |
単純にずるずる渡っていったんじゃなく、人が住むようになった経緯は色々 |
なルートがあってけっこう複雑。この映画のストーリーの元になっているよう |
に、アメリカ大陸の北から南下して行ったモンゴロイドが、南米から太平洋 |
に漕ぎ出して行ったのもその一つ。南赤道海流なんてことを知っているは |
ずもない昔の人類が、事故的偶然なのか意図的なのか、はたまた島流し的 |
なものだったのか、とにもかくにもよくもまあそんな冒険をしたもんだ。オーイ、 |
着いたぞー、なんて連絡できないんだし。 |
それを「まさか」と否定する学会などに認めさせたいということで、ヘイエルダ |
ールがあくまで昔のやり方に拘って(拘りぬいて)で証明して見せようという。 |
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ヘイエルダールのたいそう有名な本の映像化なので、今更?という感じもあ |
る。他にだって映画化されたことがあるに違いない。 |
それでもということなのね。じっくり作られた海洋冒険もの。 |
ハリウッドもののような盛り上げかたとすこし質が違っているようなのもよかっ |
た。 |
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音楽、オーケストラによるちょっと古臭いドラマティック・アンダースコアで、実 |
はこれがなかなか素敵でした。 |