休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

エストニアの室内楽

イメージ 1
 
 

CHAMBER MUSIC FROM 

ESTONIA

 
エドゥアルド・トゥビン(1905-1982) Eduard Tubin
 (1)弦楽四重奏曲 19:46
  ①8:29 ②4:16 ③4:26 ④2:35
 (2)エレジー⑤ 3:27
 (3)ピアノ四重奏曲(一楽章の)⑥ 15:24
 
エリッキ=スヴェン・トゥール(1959~) Erkki-Sven Tüür
 (4)弦楽四重奏曲 17:17
  ⑦第一楽章 5:36  ⑧第二楽章 11:32
 
アルヴォ・ペルト(1935~) Arvo Pärt
  (5)フラトレス弦楽四重奏のための)⑨ 10:04
 
  タリン弦楽四重奏団、Love Derwinger(ピアノ)
  録音:1992年8月、Danderyd Grammer School、Sweden Tot.67:30
  1992年/CD/現代音楽/室内楽/BIS/輸入/中古/ネット
  <★★★☆>
 
トゥビン  ――
(1)String Quartet; 
曲想が豊かだという気はしないし、いたって地味であるものの、そのこと
に特に不満は感じない。牧歌的、素朴なイメージながら、田舎っぽくもな
い。涼やかで心地よい。北欧の特徴だと思う。
和声的に(ったって全くもって詳しくありません)20世紀のものが多いので
しょうが、‘現代音楽’ではない。19世紀末の遅れたロマン派の音楽
だと言われれば、なるほどと答えてしまうね。
英国の大好きな作曲家モーランの変ホ長調弦楽四重奏曲に、けっこう
共通するものがありました。
素敵な曲。
交響曲しか聴いたことがなかったので、ずいぶん印象が変わった。
 
(2)Eleegia;
しずしずと進むやや陰気な曲で、美しいと言えなくはないものの、特段の
印象はない。
 
(3)Piano Quartet in one movement;
弦楽四重奏とは一転、激しく熱く主張が強い。でもそれだからこそ余計に
ロマン派だなあ。
弦楽四重奏が北欧や英国に通じる気がしたのに対し、こっちはフランス系、
あるいはフランク一派の系列に属するような感じ。
 
トゥール  ――
(4)String Quartet
おっと、ワタシより若い。
完全にミニマル・ミュージック。久々のミニマルであるせいか、実にかっこい
い音楽。メインは第二楽章のようで、ベースはミニマルでも曲想多く変化に
も富んでいて引き込まれる。中に、こっちの思い込みかも知れないんだけれ

ど、イスラムの臭いがプンとしたように思う・・・。エストニアにモスクは

あるのだろうか。
いい曲です。気に入った。
 
ペルト  ――
(5)Fratres for String Quartet
倍音でしずしずと始まる。時々耳に入る、現代音楽では非常にお馴染みの
曲。小オーケストラだとか、他の楽器構成でも奏されるんじゃなかったか。
なんとも濃厚に漂う宗教的雰囲気。キリスト教系にとどまらない。それも、
天に召されるといった感じ。
お葬式に、合い過ぎるほどぴったり。
 

三様のエストニアの音楽を、うまくまとめた(少々典型的すぎる?)アル

バム。

星の数、少ないかも。