休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ラッブラ/交響曲 第9番他

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20151114(了)
ラッブラ Edmund Rubbra(1901-1986)
 
モーニング・ウォッチ(朝の当直) Op.55 12:48(初録音)
 
②-⑪交響曲第9番 ‘Sinfonia Sacra(The Resurrection) Op.140 43:59
  ②Prelude 3:18
  ③Chorus ‘Crux Fidelis’- 3:53
  ④Cholrale ‘Almighty Lord we pray thee’- 2:24
  ⑤Narrator ‘Now in the Place where he was crusified’- 8:26
  ⑥Narrator ‘Peter went forth’- 8:59
  ⑦Chorus ‘Regina coeli’- 3:12
  ⑧Narrator ‘And behold,two of them went’- 0:25
  ⑨Conversation piece- 3:50
  ⑩Narrator ‘And Jesus led them’- 4:42
  ⑪Narrator ‘Viri Galilaei’ 4:50
 
  リチャード・ヒコックス指揮/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団&合唱団
  リン・ドーソン(ソプラノ)/デラ・ジョーンズ(アルト)/スティーヴン・ロバーツ(バリ
    トン)
  録音:1994&1993年/英/Swansea、Brangwyn Hall Tot.56:55
  1996年/CD/管弦楽曲/Chandos Records/CHAN9441/ネット/中古
 
  <★★★★>
 
ラッブラのファンは、「レコ芸」などの雑誌は読まないから、どんなものなのか実
際は全く分からないが、どうも少ないようやねえ。ならば、もったいないこと。
英国の音楽は多分いまだにそうなんだろう。
つまるところ音楽はドイツものだという方が、日本人にはやたら多い。
バッハ、ベートーヴェンブラームスブルックナーマーラーワーグナーあた
りがあったら、しがんでもしがんでも味が尽きることがない、もうクラシックはほ
かに要らない、というかたたち。そういう方にたまにはどう?と聴かせたい作曲
家。そんなに親しみにくくないと思うんだけどなあ。
 
①合唱付きのオーケストラ曲結構好きで、フィンジやハウエルズは時々ながら
必ず聞きたくなる。ホルストやヴォーン=ウィリアムズも先生だったようで、英国
の伝統的音楽だと思う。いつぞやは、英国のブルックナーふうだと書いたことも
あるが、このCDなどはもろにそんな感じ。
えー、①は初録音とあるが、実にいいムードの曲。不思議と以下の第9交響曲
としっかり呼応している。(もちろんそんなふうにカップリングしているんだろう)
 
②-⑪ いきなり有名な『エリ、エリ 、ラマ、サバクタニ?』(我が神、 我が神、どう
して私をお見捨てになったのですか)で始まる。新約聖書の中でも、とりわけ強
烈なイエスの言葉。それなくしては三日後の「復活」もない、というより、プロテス
タンティズムそのものが揺らぐ・・・。
そういう絶対的な事柄である「復活」を扱うのは、きっと大変なことなんだろうと
は思うも、神秘主義的傾向が濃いといわれるラッブラにとっては関与したい題材
だったのだろう、暗さはあまりなく、実にわかりやすい神聖な音楽になっていると
思う。それに(ワタシにはけっこう単純に)非常に美しい。
最後は当然盛り上がる。まあね、ちょっと地味かも。
 
、、、こればっかり聴いていても変人かもしれないけれど、ドイツ音楽の巨人
たちと比べるばかりが音楽鑑賞じゃない、こんなに滋味豊かな音楽だってある
んだと言いたくなった。ときどきあることです。