休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

高野和明/小説『ジェノサイド』

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20151116(了)
高野和明/小説『ジェノサイド』
  2013年3月/小説/ミステリー系/単行本/中古
  <★★★★>
(「BOOK」データベースより) 急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。そ
れがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不
可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だ
った父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、
ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘
の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたの
は、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チーム
の一員となり、戦争状態にあるコンゴのジャングル地帯に潜入するが…。
アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領
が発動させた機密作戦の行方は―― 人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリア
リティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝撃的なストーリーで出版界を震撼
させた超弩級エンタテインメント・・・
なかなか輝かしい評価を受けたもので、例えば・・・
  週刊文春 ミステリーベスト10 1位
  第2回 山田風太郎賞 受賞
  2012年 このミス 1位
  本の雑誌 2011年上半期ベスト10 1位
  日経おとなのOFF 2011年上半期ミステリベスト10 1位
このあたりを見て面白そうだと思ったものの、読む気にならなくて、ちょうど娘に
何か送るついでがあって、一緒に詰め込んだという経緯があった本。
先日娘が来たとき、戻してきた。職場でも回し読みした、面白かった、という。
ネットのレヴューでは評価はいささか割れてます。どうやら著者の考え方が非常
に濃く出ている(喋っている?)らしく、それをどう感じるか、というあたりに引っか
かっている評価者がいるみたい。 それってエンタテインメント小説の読み方かね
ぇ。とかいいつつ、そのへん気にしながら読むしかなさそう。さて・・・
なるほど。
でもねえ、‘この程度’で抵抗感を持ってしまうレヴューなんて、どんなもんだろう。
(って、ワタシもレヴューなんぞ読まなきゃいいのに・・・)
でもまあ、ちょっとびっくりしました。
‘出版界を震撼させた’とあるのはお笑いだけれど、「人類の未来を賭けた戦い」
とは何ぞや、という点に「へえ?!」
そういう話なのかぁ!ありえなくはないとはいえ、まあ今じゃないだろう・・・ 
つまりSFといっていい要素があったんだ、ということに。
ミステリーの要素は勿論あるんだが、いわゆるミステリーではなかったですね。
これが、輝かしい上記評価一覧のうち、なんで‘山田風太郎賞’なの?ってのに
しっかり見合っている気がする、、、というと、ちょっとわかってもらえるかも。
「IS」を想定すると、ちょっと違う。