休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ピストン/Sym.5・7・8他

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20151109(了)
ピストン Walter Piston(1894-1976)
(1)Serenata (for orchestra)(1957) 11:31
  ①2:59 ②5:34 ③2:58
(2)Symphony №.5(1956) 21:34
  ④8:51 ⑤8:05 ⑥4:37
(3)Symphony №7(1960) 20:44
  ⑦6:27 ⑧10:05 ⑨4:12
(4)Symphony №8(1965) 23:32
  ⑩9:33 ⑪10:09 ⑫3:50
  ルイヴィル管弦楽団/
  指揮:ロバート・S・ホィットニー(1)(2)、ホルヘ・メスター(3)(4)
  録音:1959、1964、1974、1975、ケンタッキー州、ルイビル Tot.77:28
  2002年/CD/管弦楽/Santa Fe Music/first edition music/輸入/ネット
  <★★★☆>
この録音時点では、いずれの曲も初録音のよう。というか、そういう録音を主に
売る会社なのかな。(1)はモノラル。
(1)が大傑作。非常にカッコいい。
5,7,8番の交響曲も、きっちりした書かれ方をしていて、かつ音色的にも楽しく
(フランス仕込みなんでしょう)、新即物主義とか新古典主義とかいった感覚もあ
る。またたとえば軍靴の聞こえないショスタコーヴィチ、民族色の乏しいバルトー
クみたいなところもある。要するに、イデオロギーのようなものとは無縁で、とて
も聴きやすい親しみやすい音楽なんだけれども、こうした要素を明るくきちっと集
約してしまえた感じなのがこの「セレナータ」なんじゃないか。
まだ聴いたことのない第3交響曲やここにある第7交響曲は、ピューリッツァー賞
を受けているそうな。
WIKIを覗くと、フランスでの先生はすごいし、教鞭をとって教えた門弟にもすごい
作曲家がぞろぞろいる。
シェーンベルクに12音技法を学んで作曲もしているが、‘そっち’へは行かなかっ
たみたいやね。きっちりとした教科書をものしていて、有名らしい。
もっとも、こっちの話だが、シェーンベルク聴くのもいたって保守的なピストン聴く
のも、ワタシのスタンスには何の違いもない。そのことがけっこう大事。
せっかくの(1)はモノラル録音ながら、音は決して悪くない。
むしろ第5交響曲のほうが逆にややがさついてかつぼやけた音。第7、第8になる
と音はもっと落ち着いている。
この時点での初録音を集めたもので、正直に言うともうちょっと新しい音で聴きた
いものの、鑑賞不可なんてことはぜんぜんない。
このところ、うんと現代音楽的なものはほとんど聴いていません。
20世紀後半の音楽を、網羅紹介しつつ、評価しつつ、というような本、屁理屈で
いい、うまくでなくていいから、何とかまとめたようなもの、ないですかね。値段が
高くても困るが、、、 どうしてもベルク、シェーンベルク、ウエーベルンどまりにな
っちまう。
  それとも、一世紀ぐらいたたなきゃ、あるいはせめてあろ50年ぐらいたたな
 きゃ、流れのようなものは見えてこないのかな。そんなもんだろうなと思って
 はいますがね。