休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

談志プレミアム・ベスト落語CD集

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20151023(了)
談志プレミアム・ベスト落語CD集
立川談志(1936-2011)
  ①松曳き
     2000年3月9日/国立劇場演芸場 23:11
  ②九州吹き戻し
     2002年8月19日/六本木アートセンター Cスタジオ 47:53
   2008年9月/CD/竹書房/コロムビアミュージックエンタテインメント/図書館
①暇な殿様と幼なじみの側近三太夫の会話で構成されている。
演り手のいない噺をかなり再構成しているらしい。
現代の事象を挟み込むかなり嫌味な喋りで、これは落語じゃないかも、と
思わせる。落語であろうがなかろうが、別にどうでもいいことではある。
そもそも談志をちゃんと聴くのが初めてで、その噺としてはあまり向いてい
なかったかもしれない。かなり苦心して復活させたもののよう。
でもなんですよ、この話はアレンジが利きそうで、かつての巨匠さんたちな
ら、面白く聴かせられそうな気がするがなあ。
②その点、ライブではなく、スタジオで演ったという②は、長くて、話が盛り
だくさんだけれど、面白かった。客はゼロ!
録音したテープがなくなってしまったので、急遽写真撮影用のスタジオで!
録ったそうな。
幇間のような男が流れ流れて九州は熊本のほうまでたどり着き、からっけ
つなのに宿をとったら、なんと古馴染みがいて、こそに居ついて働くうち、
知らぬ間にたまった金が100両。里心がついて船で江戸へ向かうが、大変
な目に遭ってしまうという。
長いだけに口上的な箇所が多く、演じる噺家もたいへんそうで、やはり人
気がないそうだけれど、挟み込む「今」もほどほどで、いぎたなさも嫌味も
少ない。こりゃあ実力発揮だと感じた次第。 ◎
有名人だけれど、すごい人なのかどうかワタシにゃわからない。時事ネタ
を嫌味たっぷりにはさんだり、ギャグを言っては、そんなことはどうでもいい
と、つまらなそうに打ち切ったり、なんてのは(その喋り方という意味だが)
好きになれない。馴れるものだろうか。
ここでの②のようなのが聴ければいいのだけれど・・・
TVに家のリフォームを扱った「ビフォア・アフター」という番組があって、談
志が亡くなり、弟子のひとりが使っているという家を、リフォームするという
会をたまたま観たことがある。
わりと大きな民家で、これが結構傷んでいた。弟子の住まいのまま、元の
主を偲ばせる一種の記念館としてリニューアルされるのを面白く観た。
あの喋り(反骨)とそぐわない感じの人柄(普通)を嗅ぎ付けた気がしたの
ですが、どうなんだろう。まあどうせ、両面なんだよな・・・