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ほぼ100年前の音楽。 |
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(帯紹介文) 「ユダヤの王」は帝政ロシアのコンスタンティン皇子が書いた宗教劇 |
で、1914年にエルミタージュ劇場で皇子自らがヨゼフ役を演じて初演されました。 |
グラズノフは1912年にこの劇のための音楽を依頼され、翌年完成しています。作 |
品はきわめて美しく荘厳であり、ほどよいオリエンタリズムが全曲を支配していま |
す。とりわけ広大な大地の清涼な夜明けを思わせる第2幕間奏曲、透明な哀しみ |
を奏でる第4幕間奏曲、抜群の寂寥感が胸を締めつけるミュゼット、合唱を伴って |
感動的に歌い上げる賛歌は聴き応えがあります。 |
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①があまりにすばらしく、②の合唱もねちっこくていい。③もいいが、そのあとはだ |
んだん地味で楽しさが薄れて来る。まあ聴いていて冴えが感じられない。かなり低 |
調に思えてしまう。ドラマによるのだからしょうがないけれど。 |
⑨だけは紹介文のようにいいものの、おしまいもいまいち。 |
今なら、ジャンルとしては映画音楽に近いのだろうなあ。 |
現代のように、こんな大きなオーケストラで演奏したんじゃ、うるさくってかなわん! |
ということになるだろうが、さりとて、小編成にしてしまうと、冴えないだろうし・・・。 |
なんだか半端なジャンル。
というより、 グラズノフさんには合わない題材だったんじゃないか。
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このシリーズで聴いた7枚のCDの中では、もっとも地味な印象とでもいうか、オー |
ケストレーションのセンスや精妙さが乏しい気がする。 |
バレエとか踊りのような華やぎの感覚がない。 |
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