休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ピーター・ボイヤー/交響曲第1番 他

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20151005(了)
ピーター・ボイヤー/交響曲第1番 他
 Peter Boyer(1970- )
(1)シルヴァー・ファンファーレ①(2004) 4:11
(2)フェスティヴィティー②(2011) 5:55
(3)弦楽のための「3人のオリンピア(2000) 14:18
  ③アポロ ④アフロディーテ ⑤アレス
(4)祝典序曲⑥(1997/2001) 6:40
(5)交響曲 第1番(2012-2013) 24:11
  ⑦プレリュード 6:54 ⑧スケルツォ/ダンス 6:08 ⑨アダージオ 11:09
  ピーター・ボイヤー指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
  録音:2013年6月、英、ロンドン、アビー・ロート・゙スタジオ Tot.55:14
  2014年/CD/管弦楽/NAXOS 8.559769/輸入/中古/ネット
  <★★★☆>
(紹介文)  現代アメリカ作曲家のなかでも、とりわけ目覚ましい活躍をしてい
るのが、このピーター・ボイヤー(1970-)です。このアルバムの中には5つの作
品が収録されていますが、そのどれもが興味深いものばかりですが、とりわけ
「3人のオリンピア」は彼が興味を抱いているという神話と歴史を題材にしたも
の。オリンピアというと、最近はオリンピック選手の意として捉えられることが多
いのですが、やはりここでは本来の意味であるギリシャ神話の神々を思い起こ
すべきでしょう。3つの部分はそれぞれに神々を表現し、ストラヴィンスキーを思
わせる「アポロ」、愛と美の化身である「アフロディーテ」、そして戦いの神「アレ
ス」と、うまく特徴を描き分けています。めちゃくちゃカッコイイ「祝典序曲」や伝
統の書式を見事に具現化した「交響曲第1番」など、気持ちのよい音を味わうこ
とができる興奮の1枚です。
期待したのは、新しい音色なんですが、残念ながらそれは叶えられず。
しかし、新しくはなくても、オーケストレーションのド派手な輝かしさは一級品。
特に(1)(2)(4)の小品。
ここまで行けば「通俗」も「絶対」もない。
映画音楽みたいだというような感想も書けなくはないものの、こんなに派手では
映画の邪魔。
(5)の交響曲だけなら、自然を謳った映画で音楽を担当したことのあるジョージ
・フェントンの音楽などに通じなくもない。内声部をしっかり書き込んだという感じ
ではなく、ヴェルディよりはミュージカルっぽいプッチーニふうに若干ドンシャリ
聞こえなくもないけれど・・・(あまりいい譬えではありませんけど)
(3)の弦楽合奏が、弦楽だけにしては見事に祝祭的で、聴きごたえも他の曲に
劣らない。
というような具合で、目新しさはないが、絢爛豪華、明るく脳天気にオーケスト
ラを存分に楽しむことができる。
ロンドン・フィルの安定感のある技量、アビー・ロード・スタジオのプレゼンスの
良さなども、この明るい音楽をものの見事に生かしている。