(帯紹介文) グラズノフの交響曲第3番は、彼が作曲家としての地歩を固め |
つつあった頃に作曲された作品ですが、まさにロシア叙情派の最も正統的 |
な後継者たる気概を感じる素晴らしい仕上がりです。親しみやすい楽しさと、 |
それと表裏一体をなすメランコリックな要素のバランスが絶妙で、演奏時間 |
50分の長丁場も全く飽きることなく聴き通すことができます。一方交響曲第 |
9番は、作曲者が「第9はその作曲家の生涯最後の交響曲になる」というジ |
ンクスを嫌って作曲を中断し、結局はジンクスの信憑度を上げてしまった? |
という作品(他者により補筆完成)ですが、以前にも増して澄み渡るような叙 |
情的表現が見られるだけに、未完に終わったことが惜しまれます。 |
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紹介文、なかなかうまく説明している。 |
曲調、曲想はチャイコフスキーの4.5.6番ほどわかりやすくまとまっている |
わけではないけれど、感覚的にはうんと近い親戚筋。 |
男らしい優しさの第一楽章、カラフルでバレエ音楽のような第二楽章、きわ |
めてメランコリックな第三楽章、そして第四楽章は第二に似てバレエ音楽ふ |
うで、古風で華やかな大団円。 |
と見てゆくと、そんなことはどうでもいいんだけれど、交響曲というとどうして |
も絶対音楽をこしらえたがるんで、その傾向に対しては、「これって交響曲な |
の?」ということになるかもね。交響的バレエ組曲とかかな。 |
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この作曲家、今までに聴いた中にもいくらでもあるが、これも名曲だと思う。 |
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最近、ラジオで流れていたのを偶然聴いた。演奏はホセ・セレブリエール指 |
揮、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管のもので、いわば、ビューティフル |
で洗練されたものだったのに対し、本盤は録音にこれという操作はないナチ |
ュラル(≒ちょっと野暮ったい)なもので、ロシア独特なのかもしれないが、ホ |
ルンやトロンボーンなどの金管が、やや粗野というか、ぶっきらぼうに聞こえ |
る。それが決して弱点になっているのでなく、逆にロシア臭さ、ロシア的なロ |
マンティシズムを強調しているように思えた。ま、このシリーズの演奏をもう |
何枚も聴いてきたからね、馴染んでしまっているってこともあるんだろう。 |
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9番は、それっぽいんだが、どこかちがうんじゃないかという感じ。 |
似て非なる・・・ |
微妙な違いなんだけれど、それが大きい。 |
初期作品というのならわからぬでもないが、9番ではねぇ。 |
演奏も曲もなんだかイマイチでした。貴重な録音で、意義はあるのでしょうが。 |