休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

グラズノフ/Sym.3&9

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20150919(了)
グラズノフ管弦楽曲全集 第12集
 
(1)交響曲第3番 ニ長調 Op.33 50:02
  ①Allegro 13:09
  ②Scherzo(Vivace) 8:59
  ③Andante 14:14
  ④Finale(Allegro moderato) 13:40
 
(2)交響曲第9番 ニ短調 (オーケストラ編曲:ガヴリル・ユーディン) 11:28
 
   アレクサンドル・アニシモフ指揮/モスクワ交響楽団
   録音:1997年2月、ロシア、モスクワ、モスフィルム・スタジオ Tot.61:40
   2000年2月/CD/管弦楽曲/NAXOS/輸入/ネット/中古
 
   <★★★☆>
 
(帯紹介文) グラズノフ交響曲第3番は、彼が作曲家としての地歩を固め
つつあった頃に作曲された作品ですが、まさにロシア叙情派の最も正統的
な後継者たる気概を感じる素晴らしい仕上がりです。親しみやすい楽しさと
それと表裏一体をなすメランコリックな要素のバランスが絶妙で、演奏時間
50分の長丁場も全く飽きることなく聴き通すことができます。一方交響曲
9番は、作曲者が「第9はその作曲家の生涯最後の交響曲になる」というジ
ンクスを嫌って作曲を中断し、結局はジンクスの信憑度を上げてしまった?
という作品(他者により補筆完成)ですが、以前にも増して澄み渡るような叙
情的表現が見られるだけに、未完に終わったことが惜しまれます。
 
紹介文、なかなかうまく説明している。
曲調、曲想はチャイコフスキーの4.5.6番ほどわかりやすくまとまっている
わけではないけれど、感覚的にはうんと近い親戚筋。
男らしい優しさの第一楽章、カラフルでバレエ音楽のような第二楽章、きわ
めてメランコリックな第三楽章、そして第四楽章は第二に似てバレエ音楽
うで、古風で華やかな大団円。
と見てゆくと、そんなことはどうでもいいんだけれど、交響曲というとどうして
絶対音楽をこしらえたがるんで、その傾向に対しては、「これって交響曲
の?」ということになるかもね。交響的バレエ組曲とかかな。
 
この作曲家、今までに聴いた中にもいくらでもあるが、これも名曲だと思う。
 
最近、ラジオで流れていたのを偶然聴いた。演奏はホセ・セレブリエール指
揮、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管のもので、いわば、ビューティフル
で洗練されたものだったのに対し、本盤は録音にこれという操作はないナチ
ュラル(≒ちょっと野暮ったい)なもので、ロシア独特なのかもしれないが、ホ
ルンやトロンボーンなどの金管が、やや粗野というか、ぶっきらぼうに聞こえ
る。それが決して弱点になっているのでなく、逆にロシア臭さ、ロシア的なロ
マンティシズムを強調しているように思えた。ま、このシリーズの演奏をもう
何枚も聴いてきたからね、馴染んでしまっているってこともあるんだろう。
 
9番は、それっぽいんだが、どこかちがうんじゃないかという感じ。
似て非なる・・・
微妙な違いなんだけれど、それが大きい。
初期作品というのならわからぬでもないが、9番ではねぇ。
演奏も曲もなんだかイマイチでした。貴重な録音で、意義はあるのでしょうが。