休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

夏坂 健/昭和天皇のパター

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20150914(了)
夏坂 健/昭和天皇のパター
  第1日目  至言
  第2日目  礼節
  第3日目  天賦
  最終日   静謐
   それでも絶望しない同士に。〈夏坂健追悼文集〉
         五木寛之 児玉清 倉本昌弘 黒鉄ヒロシ      
         永井淳 高橋三千綱 村上豊 山野辺進 床ヌブリ
   死は快適な睡眠の一つだった 夏坂健
   2015年2月/エッセイ/日経ビジネス人文庫/単行本2004年日経/ネット
   (週刊現代 地球ゴルフ俱楽部通信 夏坂健のナイス・ボギー〈講談社
    1999年3月~2001年1月掲載)
   <★★★★>
 
(ネット解説) 夏坂氏は、35年間シングルを維持し、北極圏から南米チリま
で世界中のグリーンを席巻。それまで「自分でやるゴルフ」と「テレビで見
るゴルフ」の2種類しかなかった日本に、「読むゴルフ」の分野を切り拓い
た。
ハンディ36の男がいかにして26になったかを克明に綴った日記、ホール
インワン69回を記録した名手が語る量産の秘密、「身分と地位、コース内
に持ち込むべからず」と記されたゴルフ最古の3カ条、箱根・老舗ホテル
の倉庫で見つかった古いクラブの持ち主をめぐる空想――未完の絶筆と
なった表題作のほか、ゴルフがますます好きになる40編の極上エッセイ
と、巻末には五木寛之、倉本昌弘、高橋三千綱黒鉄ヒロシ永井淳
などによる追悼文集、さらには夏坂健著作リストを収録。 ゴルフに憑か
れた愛すべき人々の珍談・奇談・美談が満載。「読むゴルフ」の面白さが
存分に味わえる、夏坂氏最後の1冊。
(帯; 本文「昭和天皇のパター」より)
   「ウフフ、ホテルの片隅から、妙なクラブが出てきました。どなた様が
  使ったものか分りませんが、かなり古いと思います。歴史的背景あた
  りまで観察していただくとしたら、夏坂さん以外には思い当たりません。
  ご興味ありますか?」
   「もちろん!」  
   クラブと聞いた瞬間、早くも脳裏に「昭和天皇」の4文字が点滅して
  離れなかった。
最後の一冊とある。(最後の何冊かがあるのかな?)
同社の6冊のエッセイ集で読んだ気がするものもあったみたいだけれど、
いずれも新鮮に読んだ。「昭和天皇のパター」は未完なのかぁ。残念。
1935年生まれ、2000年が没年ですか。
ご存命中に読み始めていましたが、亡くなったのはしばらく知らなかった
のでした。
エッセイの本文自体は、いつもの夏坂節ながら、心なしか元気さが少な
い気もした。ところが、、、
失礼千万ながら、追悼文集に心が動き、仕上げはご本人の(自分に向
けた)弔辞のごとき最後の文章が元気。圧倒的。夏坂エッセイのエキス
が詰まっている。丸ごと引用したいくらい。
ゴルフという神聖な遊びの歴史や伝統、それと「今」と「これから」。様変
わりは間違いないところだから、しばらくすれば彼のエッセイは、さしず
め「歴史」、あるいはこのごろよく使われる流行の言葉「レジェンド」なる
ものになるのではなかろうか。
山野辺進という画家が、思い出しながら描いてみたという絵が載ってい
る。その写真をアップ。背は低目でガッチリ、でっぷり。これでもそこそこ
お若い壮年時のものなんだろう。このあとはもう少し細くなられたのでは
ないかと、本に載っている顔写真から想像する。
夏坂さんを編集長と書いている。まあそういう職種に就いておられ、後
にゴルフライターという作家業に変わられたということやね。
夏坂健というのもどうやら筆名だったみたいだ。(ある追悼文から初めて
知った。)
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