(ネット解説) 夏坂氏は、35年間シングルを維持し、北極圏から南米チリま |
で世界中のグリーンを席巻。それまで「自分でやるゴルフ」と「テレビで見 |
るゴルフ」の2種類しかなかった日本に、「読むゴルフ」の分野を切り拓い |
た。 |
ハンディ36の男がいかにして26になったかを克明に綴った日記、ホール |
インワン69回を記録した名手が語る量産の秘密、「身分と地位、コース内 |
に持ち込むべからず」と記されたゴルフ最古の3カ条、箱根・老舗ホテル |
の倉庫で見つかった古いクラブの持ち主をめぐる空想――未完の絶筆と |
なった表題作のほか、ゴルフがますます好きになる40編の極上エッセイ |
と、巻末には五木寛之、倉本昌弘、高橋三千綱、黒鉄ヒロシ、永井淳氏 |
などによる追悼文集、さらには夏坂健著作リストを収録。 ゴルフに憑か |
れた愛すべき人々の珍談・奇談・美談が満載。「読むゴルフ」の面白さが |
存分に味わえる、夏坂氏最後の1冊。 |
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(帯; 本文「昭和天皇のパター」より) |
「ウフフ、ホテルの片隅から、妙なクラブが出てきました。どなた様が |
使ったものか分りませんが、かなり古いと思います。歴史的背景あた |
りまで観察していただくとしたら、夏坂さん以外には思い当たりません。 |
ご興味ありますか?」 |
「もちろん!」 |
クラブと聞いた瞬間、早くも脳裏に「昭和天皇」の4文字が点滅して |
離れなかった。 |
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最後の一冊とある。(最後の何冊かがあるのかな?) |
同社の6冊のエッセイ集で読んだ気がするものもあったみたいだけれど、 |
いずれも新鮮に読んだ。「昭和天皇のパター」は未完なのかぁ。残念。 |
1935年生まれ、2000年が没年ですか。 |
ご存命中に読み始めていましたが、亡くなったのはしばらく知らなかった |
のでした。 |
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エッセイの本文自体は、いつもの夏坂節ながら、心なしか元気さが少な |
い気もした。ところが、、、 |
失礼千万ながら、追悼文集に心が動き、仕上げはご本人の(自分に向 |
けた)弔辞のごとき最後の文章が元気。圧倒的。夏坂エッセイのエキス |
が詰まっている。丸ごと引用したいくらい。 |
ゴルフという神聖な遊びの歴史や伝統、それと「今」と「これから」。様変 |
わりは間違いないところだから、しばらくすれば彼のエッセイは、さしず |
め「歴史」、あるいはこのごろよく使われる流行の言葉「レジェンド」なる |
ものになるのではなかろうか。 |
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山野辺進という画家が、思い出しながら描いてみたという絵が載ってい |
る。その写真をアップ。背は低目でガッチリ、でっぷり。これでもそこそこ |
お若い壮年時のものなんだろう。このあとはもう少し細くなられたのでは
ないかと、本に載っている顔写真から想像する。
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夏坂さんを編集長と書いている。まあそういう職種に就いておられ、後 | にゴルフライターという作家業に変わられたということやね。 | 夏坂健というのもどうやら筆名だったみたいだ。(ある追悼文から初めて |
知った。)
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