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地味ですが、飽きの来ないイギリスの作曲家です。 |
5番や8番を聴く限りでは、ヴォーン=ウィリアムズとシベリウスのドッキング。 |
それとね、ちょっと突飛かもしれないけれど、なにやらイギリスのブラームス |
ないしブルックナーという感じもあるのよね。ブルックナーほど宗教的とは言 |
えないにしても。(音色はポルトガルのフレイタス=ブランコのように似せてい |
るのとは、まるっきり違うことは書いておきます。いわば存在感のような意味 |
です。まさか!と言われそうな気もしますが・・・) |
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(1) 6番。 |
①「イングランドの丘」のイメージ ②しみじみ感 ③柔らかいスケルツォ |
④シベリウス的なところが多いみたい |
耳を澄ますと、地味ながらも色彩の変化がいろいろ細やかについていて美し |
く、時に祝祭的だったりもする。 |
オケに広がりや厚みがあるのにもかかわらず暑苦しくなく、北欧独特の涼や |
かさがある。決して騒がない。後ろ向きじゃないし、暗くもならない。 |
抑制された、いい意味での大人っぽさとでもいうものがある。 |
これじゃ、アイ・ラブ・ラッブラ、、、と語呂悪いけど、言っているみたいやね。 |
先生の一人であるヴォーン=ウィリアムズの交響曲ぐらいには有名になって |
もいいんじゃない? |
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(2) 2番。 |
第2楽章のスケルツォなんて、やっぱりブルックナーを連想してしまう。 |
あるいは、バイキングの勇猛な感じとか・・・って、この感じは実は他の交響 |
曲でも感じることだけども。 |
・・・ |
まあ早い話が、この方は現代音楽の時代にとっくに入っているのに、ロマン |
派の系統の「先達」を感じさせるから、有名にはならなかったのだろうな。 |
でも特色はちゃんとあると思うんだけどなあ。 |
ドイツ系の音楽に少々疲れ気味なかたにピッタリの、身を任せて実に心地 |
よい音楽ですよと、宣伝したいですねェ。 |
(2番、5番、6番、8番。みなよかった。すでに聴いた合唱曲や、協奏曲、室 |
内楽などはワタシには若干印象が薄い。) |
こういう音楽に惹かれること自体“傾向”なんじゃないかという気がする。グ |
ラズノフが気に入っているのと、きっと関係があるんだろう。 |
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演奏録音、ともによかったと思う。 |