休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ケープタウン』  ZULU

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20150625(了)
映画『ケープタウン  ZULU
 
  監督:ジェローム・サル//オーランド・ブルーム/フォレスト・ウィテカー
  原作:キャリル・フェリー「ZULU」/ 音楽:アレクサンドル・デプラ
  2013年/仏映/107分/DVD/レンタル
  <★★★☆>
(映画.com解説) 「パイレーツ・オブ・カビリアン」のオーランド・ブルーム
と「大統領の執事の涙」のフォレスト・ウィテカーが、子ども失踪事件の
捜査に奔走する刑事役を熱演したサスペンスアクション。フランスで話
題を集めたクライム小説「ZULU」を、「ラルゴ・ウィンチ 裏切りと陰謀」の
ジェローム・サル監督、「あるいは裏切りという名の犬」のジュリアン・ラ
プノー脚本で映画化した。南アフリカの都市ケープタウンで、元ラグビー
選手の娘が殺害された。捜査に乗りだした刑事ブライアンとアリは、事
件の夜、少女が薬物の売人と会っていたことを知る。その薬物は、街で
頻発している子ども失踪事件の現場で発見されたものと同じだった。薬
物を手がかりに捜査を進めるうち、刑事たちは事件の裏側にひそむ組
織的な陰謀の存在にたどり着くが……。
<ネタバレしているというほどではありませんが・・・>
これをもって、ただいま現在の南アフリカとする・・・
そんなことはあるまいが、原作にこんな風に描かれているとするなら、犯
罪、特に麻薬の巣窟という面はあるんだろうかね。
なんにせよ、えらいリアルな描かれ方で、、、ケープタウンなんかには行
きたくない!(立派な理由じゃありませんよ。コワイというだけ。)
言葉は・・・あれがこの国の英語かいなという英語、もともとの黒人の言
葉、フランス語のような言葉、ほかにもう一種くらいあったかな。
ブルームもウィテカーもその変わった感じの英語を‘うまく’喋っているよ
うでした。
いや、でも、ホント、これが「南ア」? その「似た世界」のなんと多いこと。
そうか、そうだよな、南アもマンデラ以降清純な国になりました、なんてこ
と、どう転んでもあるわけないんだ・・・
アパルトヘイトがかつてのものかどうか、暴動になりがちなアメリカとの
比較は?などなど、解説者なら突っ込まなきゃならないだろうが、その任
に非ず、、、まあ、ほっとするね。
(あの「第9地区」という面白いSFの舞台が南アだった。似て見えたところ
あり。)
‘悪者’のありように表現し足りないというか、突っ込みを入れたくなると
ころはあったものの、全体としてはここまでハードに、リアルに描かれて
いては、唸り声が出こそすれ、整然と貶すのは簡単じゃない。
最後はナミビア(南西アフリカ)の砂漠です。やけにあっさり入って行く。
清潔なんだろうが薄気味悪く見える地獄。
救いは、ないねぇ。「公」と「個人」の境目がどうしようもなくなる。けっこう
エンタテインメントの限界が近い・・・
それでも、ハードな警察ものがお好きな方は、そんなことはご承知であ
ろうから、観られたらよろしい。
そうそう、南アもナミビアも古くは英国の統治下にあったけれど、これは
フランス映画であるというのもなにやらミソっぽいと思う。
音楽は売れっ子デプラ(もしくはデスプラ)。概して弦楽でもってベター
っと悲劇調で覆って押し切っちゃった。つまらない仕事だと言うつもりは
ない。でも音楽だけ聴いてみたいという気にはならない。