休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ディック・フランシス/『横断』

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20150430(了)
ディック・フランシス/『横断』 
  Dick Francis/THE  EDGE
  訳:菊池光
  1988年/小説(ミステリー)/早川ミステリ文庫/中古
  <★★☆>
 
(カバー紹介文) 名馬、馬主、競馬ファンを満載してカナダ各地の競馬場を巡り、
車内ではミステリ劇が演じられるという大陸横断競馬列車。英国ジョッキイ・ク
ラブの保安部員ケルジイは、内偵中の馬主フィルマーを追って、この特別列車
に乗り込んだ。恐喝容疑に問われながら巧みに追求を逃がれてきた競馬界の
敵フィルマーの狙いは。身分を隠し俳優に扮して邪悪な陰謀に闘いを挑むケル
ジイ。大いなる危険に向かってサスペンスが鉄路を走る。
「大陸横断ミステリ競馬列車」!
こんなに変わったシチュエイションはフランシスの小説では絶後でしょう。
全編カナダで、ほぼ列車の中だけ。
金持ちの馬主のお遊びの企画で、馬主の中に悪辣なやつがいる。列車には
馬匹車が繋がれているし、1車両などはある馬主専用車だったりする。
書かれているように、旅の中ではミステリーが本気そこのけで演じられる。
内偵する主役は若いが、これまたそこそこのお金持ちで、目立たないという特
技を生かしてウェイターを勤め続けるも、例によってちゃんとカッコイイ。
そのシチュエイションの特異さこそが主役のようなストーリーになってしまって、
ミステリーもロマンスも付け足しになってしまった感がある。
書く方はエライ大変だったんだろうな。
夜中、本を構えたら欠伸が出るというパターンが定着。もともと遅読なうえに、
すぐ眠ってしまうもんだから、読了にえらいかかっちゃった。ここんところの読書
はみなそう。
本気で読むなら考えないといかんが、ご大層なことでもない。
※未読のフランシス、あと4作・・・ここまでくれば全部読むつもりだけれど、残り
  みんな落穂ひろいにならなきゃいいんだがねぇ・・・
※ミステリー界の大御所の一人ルース・レンデルが5/2に亡くなった。
 去年11月末にはP・D・ジェイムズが亡くなってました。二人とも女王クラスだ
 ったからね、今年の年末には‘このミス’でも特集されるかも。あるいは、もう
 古すぎるからと企画に通らないかも。
 ・・・
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