休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ルトスワフスキ: 管弦楽曲集-8

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20150316(了)
ルトスワフスキ管弦楽曲集-8
Witold Lutosławski(1913-1994);Orchestral Works Vol.8
(1)クラリネット管弦楽のための舞踏前奏曲 9:48
  ①1:03 ②2:35 ③1:18 ④3:11 ⑤1:41      (1955)
(2)オーボエ、ハープと室内楽団のための二重協奏曲 18:20
  ⑥5:07 ⑦6:54 ⑧6:19                 (1979-80)
(3)グラーヴェ - チェロと弦楽のためのメタモルフォーゼ ⑨5:13
                                   (1981)
(4)チェーンⅠ(14人の奏者のための) ⑩9:18    
                                   (1983)
(5)声楽と室内オーケストラのための2つの子供の歌 5:03 (1952)
  ⑪The Belated Nightingale 2:39
  ⑫About Mr. Tralalinski 2:24
(6)6つの子供の歌(声と楽器のための) 9:22     (1953)
  ⑬Dance 0:57 ⑭The Four Seasons 2:08 ⑮Kitten 1:43
  ⑯Grzes is going through the village 1:32 ⑰A Brook 2:20
  ⑱The Bird's Gossips 0:42
  アントニ・ヴィト指揮/ポーランド国立放送交響楽団
  ウルスラ・クリゲル(sp)他ソリスト
  録音:2001年1月&4月、カトヴィツェ、グレゴル・フィテルベルク・コンサート・ホール
  2003年/CD/現代音楽/管弦楽&声楽/NAXOS 8.555763/輸入/Net
  <★★★★>
(帯紹介文) 20世紀を股にかけて活躍した巨匠・ルトスワフスキは様々
なスタイルによる作品を遺しています。「ダンス・プレリュード」では、バル
トークを思わせるような民謡風の楽想が展開されていますが、トラックが
一つ進んで二重協奏曲になると、突如として弦楽器のカオス的運動が
耳に飛び込んできます。独奏楽器であるオーボエとハープ、そしてバッ
クの室内管弦楽とも技巧を尽くした書法で、所謂ゲンダイオンガク風の
緊張感ある響きをたっぷり楽しめます。一方計8曲の「子供の歌」は、前
衛が弾圧された時代の産物とはいえ、その優しく感動的な響きからは、
この作曲家のまた別の横顔がのぞいていると申せましょう。
(1)バルトークとは思わない。喜遊曲やね。ルトスワフスキにしては大変
軽味のある曲。
(2)は確かにそう。緊張感たっぷりのダブル・コンチェルトでソリストもた
いへん。多分相当上手な方たち。ポコンポコンの打楽器など、音色は日
本人がいかにも好きそう、という気がした。この感じ、もはや聴きなれて
心地よろしい。
(3)お墓? Metamorphosesと英語で複数になっている。チェロ独奏が
気色悪い感じを中和し、翳りある幻想曲といった感じに落ち着くも、短
い曲なので、強い印象は持てない。
(4)チェーン技法、ですか。もっと発展して行って、2番やら3番に行き着
く。ここでは面白い室内楽という感じ。様々な楽器がいろんなパターンで
重なり、繋がり合う音色は、とても魅惑的なもの。どこかひょうきんさも。
(5)(6) 戦後10年もたっておらず、民主化もされていなかったんでしょう
ね。前衛が弾圧された時代の作品、とある。
小編成のオケのバックは可愛く優しいかぎり。民謡調の歌。
これだと例えば「オーベルニュの歌」なんかと五十歩百歩というか・・・
ここまで優しい音楽を書けたんですねえ。
これで管弦楽曲集のシリーズ8枚を、聴き終ったことになります。10年前
にシリーズ前半を、後半はこの1年ほどで。音楽の質も演奏も大変優れ
たもので、いいシリーズものに当たりました。