テレビ・オンエアの映画の鑑賞メモ。 |
|
(映画.com解説) 名匠・山田洋次の82作目となる監督作で、第143回直木賞を |
受賞した中島京子の小説を映画化。昭和11年、田舎から出てきた純真な娘・布 |
宮タキは、東京郊外に建つモダンな赤い三角屋根の小さな家で女中として働き |
始める。家の主人で玩具会社に勤める平井雅樹、その妻・時子、2人の5歳にな |
る息子の恭一とともに穏やかな日々を送っていたある日、雅樹の部下で板倉正 |
治という青年が現れ、時子の心が板倉へと傾いていく。それから60数年後、晩 |
年のタキが大学ノートにつづった自叙伝を読んだタキの親類・荒井健史は、それ |
まで秘められていた真実を知る・・・ 以下略 |
|
|
悪い意味じゃなく、どこからどこまでもデジャヴュ的な感じだらけのお話であり映 |
画。もうまさに山田洋次監督好みというか、ね。 |
あるいは、中島京子の小説は読んでいない(じつは読みたいとは思っていた)か |
らわからないけれど、 山田洋次ワールドに染め上げ易かった・・・
勿論それでいいのです。
|
戦争を挟んだお話のいかに多いことか、なんて言ってもしょうがない、でも戦争を |
挟まれる物語が今でもまだごく当たり前だから、観る側でも、戦争を経れば当然 |
こうなるという諒解事がある。そういう面では戦争のことは理解しているというか、 |
けっこう心得ていることになるんだろうかねぇ。(って、無理があるか・・・) |
山田監督は、最後は時間の経過をしみじみ思わせるのが癖みたい。 |
|
‘小さいおうち’に女中としてかかわり、自叙伝を書いた晩年のタキ役の倍賞千 |
恵子さんが、いつもながら素晴らしい含みの演技。彼女を見ていて押し付けがま |
しくなく嵌っていれば、もう十分。腰の曲がり方の自然さのようなことにしたって、 |
うまかったなあ。美味しい役でもあったのでしょうか。 |
他の役者はカリカチュア的であったり、上手でもゲスト出演的であったりで、ほと |
んど付け足しみたい・・・ とこれでは監督を貶してしまったことになりますか。ス |
ミマセン。 |
|
ついでに音楽のこと。はじめは久石譲だとは知らなかったが、観ているうちに倍 |
賞千恵子とこの音楽! ん? 「ハウルの動く城」の感じじゃないかと気づき、久 |
石譲の担当を確信した。 |
|
できたてのイメージの映画で、山田洋次監督作となれば、ちょっと観てみたいと |
いう気になった。テレビじゃなんと2時間半以上かかってしまったけれど、どうに |
か鑑賞終了。 もともと録画をする気がないから、その用意もない。用事があれば |
観ないだけのことなんだが、まあ‘仕事の日’じゃなければ夜はおおむね暇! |
いくらなんでも予定外の長さで、影響もなくはなかったけどね。 |
それに、日本だけでなく外国でも、黒木華さんが助演女優賞を獲ったはずで、そ |
の話題もまだ記憶に引っかかった状態だった。 |
映画だと、そうたくさん観る時間もないんだからスカは掴みたくない。となれば観 |
る前はそういう‘受賞歴’なんてのは一応押さえておくべき情報。ミーハー的ない |
し権威主義的だと言われたくない。(でも、完全否定もできないな・・・) |