休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

歴史のお勉強は今・・・

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3/8(日)
3月3日の朝日新聞の特集的記事・・・
 「戦後70年/世界の教室から 過去を伝える 未来を考える」
世界の教育の現場なんて知る機会がないから、まじめに残しておいてやっと読ん
でみた。今の我々には韓国や中国が気になるところ・・・ 恥ずかしいけれど、メモ。
コソボ: あの紛争のあと独立して7年。アルバニア系住民が多い。
  このあたりの国々は当然自民族中心の歴史観にもとづいて歴史の教科書を作っ
  ているので、ぐちゃぐちゃ。国際NGO「南東欧州の民主主義と和解センター」が周
  辺13国を対象にした副読本を作り、また先生を集めての研修も始めている。教科
  書とは違った見方があることを教室で教え始めている。といってもコソボの歴史の
  教師の3割弱程度しか、まだこの研修を受けていない。歴史は国のアイデンティ
  ティーだから、修正は実に微妙。ゆっくりいこうと頑張っている。たいへんだろうな
  あ。ワタシなんぞ、白地図があっても、この辺の国名すらちゃんと入れられないも
   んねぇ。
オーストラリア: 入植した側と先住民側の論争が、保守系政府と労働党の政府とが
  入れ替わるたびに、振り子のように歴史教育の見直しを繰り返して、際限がない
  んだって。現場の教師の不満のくすぶりがひどく、非常に由々しいという雰囲気
  が伝わってきた。知らなかった。やっぱりなあという気もする。“・・・論争半世紀”
ポーランド: ドイツやロシア・ソ連に侵害され続けて「被害者」としての記憶が膨大
  ではあるものの、もう一つの大きな問題は「加害者」としてのもの。認識としては
  あるけれど、まだ教育の現場ではほとんどちゃんと教えられていないんだって。
  ユダヤ人への加害がちゃんと語られるようになったのもなんと、やっと2000年か
    らなんだとさ。外国のわれわれだって一応のところは知っているのに。やはり戦
  争に関して「被害者」、抵抗の「英雄」という自己のイメージを覆すのがえらく難し
  いという説明。語られ始めたばかりではこの先も長いんだろうなあ。
  “「加害」と向き合う途上”
  私ごとだけれど、この頃その音楽をよく聴いている好きなルトスワフスキもポーラ
  ンド人。この負の遺産をどの辺に反映させていたんだろうか、、、
英国: 「『基本的な英国的な価値観』とは何だろう。それは教えられるものだろうか」
  なんていう書き出しのイギリスに関しては、前記の国々のような疲れるような問題
  は感じられない。戦勝国の余裕、かな。もともと‘英国には検定教科書なるものが
  ないので、教材や教え方は教師に多くの裁量を認めてきた伝統がある。’それが
  保守的な教育相が出てきて、押し付け型「愛国心」を統制的に導入しようと動き
  始めたものだから、反発が生じた。もめにもめてそれは結局、従前と殆ど変わら
  ない内容に落ち着いた。たいしたことないと言うつもりはない、なんたって、日本な
  んぞとは大違いで、移民が多いからねえ、統制したいのもわかるというもの。日本
  の(今の首相の)目指すもののほうがよほど押し付けになっちまってるよ。
中国: まあ、想像通りの愛国教育やね。それよりここでは、どの程度いるのかはま
  るで分らないけれど、いったん教育を受けて日本の印象を悪くしたが、その後日
  本について学んで意識が変わったという人がそこそこいるらしいこと。学者や記
  者からは、政治性を排して日中関係の肯定的な歴史も伝えるべきだという声も
  出て捕まるわけでもない。(知らないだけかも) その辺が印象に残る。あれだけ
  買い物に来るしねえ。それにしても、ここでは愛国教育と排日が常にほとんど同
  義みたいに書かれることに、もうウンザリもいいとこ・・・
上記記事の両脇、右には「各国の歴史の試験問題と解答例」というのがあって、
面白そうだったものの、ワタシに引っかかったのは中国のものだけ・・・
吉林省の2014年の高校入学統一試験(中学3年生向け)の歴史問題から)
Q4: 歴史に興味を抱くグループが中国近代史の学習成果を発表しようとしています。
   このグループに参加したと仮定して学習テーマを一つ設定し、それへの感想を
   述べなさい。
模範解答: テーマは「侵略と反抗」。 感想は「立ち遅れれば攻撃される。共産党だけ
   が中国を導き、発展させることができる」
設問も設問なら、模範回答も溜息もの。
記事の左には「世界の教科書の中の日本」。7つ紹介されている。うち、中国のも
のが二例はいっていて、今更ではあるけれど、歴史認識の違いが歴然だし、その尊
大な文章の調子がいつも通りどっと疲れさせる。韓国同様、「日本という国がなかっ
たら、あんたらの存在意義もないんとちゃうか!」と言いたくなる、そのあられもない
論理の組み立てに、絶句!の感覚。そりゃあ日本が言えた義理ではないが、「あん
たらのあったかどうかも怪しいくらいの反戦活動に屈して、日本が白旗を掲げたわけ
ではないでしょうが! もう今更あんたらの引っ込みもつかないだろうが、、、」 
いや、言わない。言いません。
副読本用の教科書の作り合い、もっとやんなさいな。
引用、やめ。
せっかくすごく面白いネタなのに、なにやら通りいっぺん。突っ込みほぼない。難しい
のは承知しているが、NHKじゃないんだからさぁ・・・