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(惹句) ナクソスのルトスワフスキ管弦楽曲集は正にスグレモノです。 |
1.曲が凄い。調性が無い現代音楽だけはご勘弁という貴方でも、何か感じる不思 |
議な魅力。当盤の収録曲は、初期の交響曲第1番(冒頭一発カマします、音量注 |
意)から晩年の「歌の花と歌のお話」(各曲の題名が興味をそそリます。歌手の透 |
明な声にも注目)まで作曲年代が半世紀に及びますが、常に新しい工夫がありま |
す。 |
2.演奏が凄い。作曲者自作自演盤もある中で、作曲者の国の演奏家達の熱演も |
負けず劣らずの出来ばえ、聴き逃せません。 |
3.嬉しいナクソス価格。これがこのお値段で楽しめるとは! |
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上記は帯の紹介文と同じだろうが、なにやら古くさい。第6集に至っていて、この |
感じだもの。当初はあまり売れなかったのかも。 |
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(1)この1番の交響曲、気張ってるなあ。(もう2番から4番まで、忘れてしまった) |
戦争の影響を感じなくてどうするというわけだけれども、こだわる必要はない!と |
いう言い方もできるのかな。戦争自体より、それによる精神状況や心象、あるい |
はそれにまつわる諧謔などというほうが近いみたい。 |
第2楽章の抑えた調子、第3楽章の暗いひょうきん~諧謔。そして④の激しいた |
たみかけ。もっとも、難解さは感じない。 |
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(2)歌詞は伝承とあって、どんな内容なのかわからない。曲調のバランスからは |
3つでひとまとまりという構成のよう。寂しげ、あるいは涼やかでここちよい。2曲 |
目の余韻がすごくいい。バックのオケは交響曲とは打って変わって繊細至極。 |
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(3)いわゆるセリーなんでしょうね。少々耳障りな小太鼓が引き金になって、木 |
管や弦がわーっと騒いだり、ひそひそ話になったり。タイトルのイメージはつか |
めない。今や懐かしさすら感じられる「いかにも現代音楽らしい」ものとでも言い |
ますか。いや実はこのたいしてうるさくない混沌、好きなんです。ジャズ、かな。 |
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(4)フランスの詩人の歌詞など同じくまったくわからないが、友人の子供たちの |
ために書かれたようで、ならば歌詞はそこそこかわいらしいものなのだろう。たく |
さんの打楽器を含んだオケのサウンドは(2)以上に繊細で美しい。これひょっと |
してかなりの名曲扱いかも。それから、よくわからないが、このソプラノは優れた |
歌手なんじゃないか。 |
最後の⑳のおしまいで、一瞬オルガンみたいな音がしたが、ありゃなんだ? |
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(5)打楽器、主にティンパニ、とともにいきなり非常事態が起きたかのごとく始ま |
る。ぐっと掴まれるが、なんとすぐに終わってしまう。あと2曲あって、それらも一 |
緒に聴いた方がよくありませんか。(シリーズ7にちゃんと3曲入っている。) |
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残響が短い。非常に引き締まった演奏に聞こえた。 |
音楽上の知識も語彙も文才も乏しいから、書けることとてこの程度で、楽しく聴 |
けたかどうかだけでいいようなもんです。現代音楽になればなるほど、どう書い |
ていいんだかわからない。たとえば、インテリっぽさが嫌味でなく楽しめる感じ |
とでもいうのかなあ。激しさも暗さも、雄弁で非常に強烈なのに度は越さない。 |
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オフクロがいるようなところでは聴けないわけですが、それでも手に入れたCDは、 |
よっぽど腹でも立てない限り、何度も聴くのが習慣。寝る前の読書中と車の中 |
が中心。ランダムに手に入れ、だからもちろん気軽に聴いてます。 |
なかなかメモが取れないとか書きにくいとかいうことは、当然たびたび起きる。 |
強迫観念に責め立てられたりしないようにはしています。 |
脱線しました。 |
このCDは何回か聴くうちに馴染んだものの、そこそこ難物だったかも。 |
このCDはシリーズ6集目。前の5枚なんぞ忘れていまして(ボケの兆候なのか |
どうかも気にすべきなんだろうな・・・いや、本気なんですよ!)聴いてみようかど |
うしようか悩みそう。それは、今回だって楽しんだからこそです。特に歌ものがま |
ったく抵抗感なしに聴けたのがワタシにはかなりの収穫。 |