休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『her 世界でひとつの彼女』

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20150119(了)
映画『her 世界でひとつの彼女』
   
    原題: Her
    スパイク・ジョーンズ脚本・監督/ホアキン・フェニックス/
    エイミー・アダムズ/ルーニー・マーラ/オリヴィア・ワイルド/
    スカーレット・ヨハンソン 
    
    2013年/米映/DVD/レンタル/126分
    <★★★★>

(NET解説抄)・・・スパイク・ジョーンズ監督が、「かいじゅうたちのいるところ」以
来4年ぶりに手がけた長編作品。近未来のロサンゼルスを舞台に、携帯電話の
音声アシスタントに恋心を抱いた男を描いたラブストーリー。他人の代わりに思
いを伝える手紙を書く代筆ライターのセオドアは、長年連れ添った妻と別れ、傷
心の日々を送っていた。そんな時、コンピューターや携帯電話から発せられる人
工知能OS「サマンサ」の個性的で魅力的な声にひかれ、次第に“彼女”と過ご
す時間に幸せを感じるようになる・・・
これで2014年のアカデミー賞、作品賞候補だったものを9作中、8作観たことにな
る。もう一作あるが、その作品、だいたいどんな内容か知っているので、ワタシだ
ったら、この「Her」を作品賞に推したろうな。傑作だと思う。
(作品賞はダメだったが、見事脚本賞を獲っている。脚本なら納得。サブタイトル
は日本で付けたのだろう、少し反則クサイと観てからわかる。)
近未来の完璧にSF的シチュエーション。
その時人間が抱かえているであろう問題を非常に広範に拾い得ていると思う。
表現も、これ見よがしなところはなく、ごくごく自然な感じでこなせているのでは
ないか。またある解説には「繊細さ」を持ち上げているが、実はその繊細さもい
わば、必要があって確信犯的に表現しているのではないかと思われる。18禁
的なところ(「声」のこと)がなくもないけれど、、、推薦。
ところで、この頃では横にいる全く知らない人が突然喋り出すなんてことがあっ
って、これはもうSFじゃない、‘ワタシ仕事中なんです’と宣伝しているような方
がすでにぞろぞろいる。こんな風に雑踏の中でも喋りまくるというのがこの映画
でも盛んに出てきた。「本体」の機械と耳にイヤホン状のハイテク機器。
こういうの、ワタシ、どうも厭。
じゃあウェアラブルがもっと進んで、‘思考’を使って機械に指示を出したり(もう
やってるんだっけ?)、実際に人とやりとりをすることにもなってくるかもしれない
というのはどうか。機械が仲介するとはいえ、思考を徐々に徐々に読み取れるよ
うになってくる・・・ 介護や脳死なんてものの判断には有効かもしれないが・・・  
やっぱり厭ですな。(映画の評価と矛盾しますかね?)
ホアキン・フェニックスはオスカー候補の常連で、獲れなかったものの熱演。
でも、ワタシはやや硬めの声だけのスカーレット・ヨハンソンがけっこう魅力的だ
った。
エンドタイトル中に、幾人かに‘この映画を捧げる’みたいなのが出た。その中に
ジョーンズ監督が映画化した『かいじゅうたちのいるところ』の原作者、モーリス・
センダックの名があった。そうですか。亡くなってたんやね。ワタシもこの絵本は
子供にあげる前に読んだので、一応覚えています。