休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

野田知佑/「なつかしい川、ふるさとの流れ」

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20150115(了)
野田知佑/「なつかしい川、ふるさとの流れ」
 第一章 北薩の暖流
 第二章 ユーコンの川旅
 第三章 日和佐へ
 第四章 世界の川、日本の川
  ほろほろと 川と野田さんのこと  夢枕獏
  2004年6月/エッセイ/新潮文庫/単行本2001年6月 小学館/
   「ぼくの還る川 PART2[ふるさと編]」を改題/中古(ネット)
  <★★★★>
「ぼくの還る川」のパート2ということで選択。
行政の川への仕打ちはひどすぎる。本文もそうだが、後ろの夢枕さんの短い
解説などもほとんど嘆きを通り越している。読んでうなだれてしまう。
野田さんが言う・・・
「おれは、もういいんだ」
「・・・もう、日本の川はああいうものだと思うしかない・・・」
で、最後に責任者をおもいきりぶん殴ってやりたい、だけどだれが責任者な
のかわからない、と続く。
野田氏と夢枕氏は河原でうだうだ酔っぱらって、、、どうやって誰が責任者で
あるかつきとめるのか、どうやってぶん殴るのか、やり方の算段をする・・・
やたらと悲しい部分も、子供たちや川の周辺の人たちや仲間との交流の楽し
い部分も、清濁合わせて飲み込むしかない。
というと前と同じか。まぁそれで読み止めていたわけだけど。
それでもやっぱり楽しい読書だったのですよ。大好きです。ウソじゃありませ
ん。
ありふれた生き物たち、ウグイ、ハヤ、カワムツテナガエビ・・・ 愛おしい。
追記;
第4章は短い。ワタシ大絶賛の『世界の川を旅する』という本の裏話がすこし
含まれていた。
あんなに落ち着いた文章だったのに、実際のおしまいのほうの取材はアタフ
タものだったよう。