休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

白い恐怖:ミクロス・ローザ作品集

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20150102(了)
白い恐怖:ミクロス・ローザ作品集
SPELLBOUND: CLASSIC FILM SCORES OF MIKLOS ROZSA
 Composed by Miklos Rozsa
 Charles Gerhardt conducts the National Philharmonic Orchestra
 The Ambrosian Singers
 Sony (RCA Red Seal) / 88697 81269 2
(1)THE RED HOUSE 赤い家(1947)
 1. Prelude 1:30
 2. The Morgan Farm, The New Hired Hand, Swimming Scene 3:23
 3. Meg Finds The Red House 1:55
 4. Teller Shoots At Meg 4:16
 5. Pete's Death and Finale 1:19
(2)THE THIEF OF BAGDAD  バグダッドの盗賊(1940)
 6. The Love Of The Princess 4:45
(3)THE LOST WEEKEND  失われた週末(1945)
 7. The Bottle, First Meeting 2:07
 8. The Mouse And The Bat, Nightmare 5:09
 9. Love Scene and Finale 2:30
(4)THE FOUR FEATHERS  四枚の羽根(1939)
 10. Sunstroke, River Journey 7:52
(5)DOUBLE INDEMNITY  深夜の告白(1939)
 11. Mrs. Dietrichson, The Conspiracy 3:18
(6)KNIGHTS OF THE ROUND TABLE  円卓の騎士(1953)
 12. Scherzo: Hawks In Flight 1:17
(7)THE JUNGLE BOOK  ジ ャングル・ブック(1942)
 13. Song Of The Jungle 3:28
(8)SPELLBOUND  白い恐怖(1945)
 14. The Dream Sequence, The Mountain Lodge 5:25
(9)IVANHOE  黒騎士(1952)
 15. Overture 5:27
  CD/2011年/映画音楽/SME/RCA/輸入/ネット
  <★★★☆>
Unforgettable music from nine films: the titular Hitchcock classic (1945) 
and 1944 film-noir masterpiece Double Indemnity plus The Four Feathers 
(1939), The Thief of Baghdad (1940), The Jungle Book (1942), The Lost 
Weekend (1945), The Red House (1947), Ivanhoe (1952) and Knights of 
the Round Table (1953).
ローザと言えば「ベン・ハー」で、中学から高校にかけて、映画とその音楽では
ピカイチのものだったけれど、これ以外では映画では「エル・シド」とか「キング・
オブ・キングス」、クラシックではヴァイオリン協奏曲(ハイフェッツ盤)くらいの知識
のまんまで大人になっちゃった。
ベン・ハー」の後はしばらく映画も音楽もその位置を「アラビアのロレンス」とっ
てかわられたのでした。(大学生になるまで)
このCDの内容は、その「ベン・ハー」にはまだもう少し間があるという時期のも
の。
大人になってからは、こうした歴史上の大スペクタクルの映画に付ける巨大な
音楽の専門家だったわけじゃないことはわかったものの、このCDはどれもこれ
も、かなり大オーケストラを使ったもので統一されている。非常にドラマチックで、
時にべったりと美しい。
しかも、「ベン・ハー」に使われたフレーズがそこかしこで感じられた。
あの巨大で神々しい音楽が、いきなりできたわけでないことが、そりゃ当たり前
なんだが、よくわかった。
(3)失われた週末 と(8)白い恐怖 以外は多分聴くのは初めてだろうと思う。
その二つに勝るとも劣らないと思えたのが(1)赤い家 と(2)バグダッドの盗賊
だろうか。(1)なんて、テルミンの音を除いてしまうと「ベン・ハー」にかなり共通
するところがあるんじゃない? 分厚い音でえらくドラマチック。いったいどんな
映画なんだろう。映画の最中、うるさくてしょうがないんじゃないだろうかと、70
年近く前を想像してしまう。(2)も甘いメロディーに移行するあたりが、そっくり!!!
少し不満があるとすれば、音質。少し前にハーマンの「市民ケーン」の時に書い
たように、始めのリマスター時より、再度リマスターしたほうが音色的に劣るよう
に思えること。音に深みやまろやかさやコクがなくなってしまったみたい。それが
惜しい。(ま、これは「市民ケーン」のリ・リマスターを聴いたわけじゃないので、
あくまで想像です。)