休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ル・アーブルの靴みがき』

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20141225(了)
アキ・カウリスマキ/映画『ル・アーブルの靴みがき
   (原題:Le Havre )
   アンドレ・ウィルム/カティ・オウティネン/ジャン=ピエール・
   ダルッサン/ブロンダン・ミゲル
 
   2011年/フィンランド・仏・独映/93分/DVD/レンタル
   <★☆>

TSUTAYAの良品発掘コーナーで。
ル・アーブルの靴磨きがガブン(だったかな)からの密航者の内の少年を助け
るというお話。コメディ系(だそうです)。
例によって長回ししなくてもいいようなところも延々映す、何を凝るというわけ
でもないのーんびりしたカメラ。ストーリーもそう、演技もそう。家の中の家財
道具は、貧乏だからしょうがないという以上の(よく言えば)こざっぱりさ。
ウーン、そうだったよな、カウリスマキって。
フランス語なんで出演者はフランス人らしかったが、靴磨きの奥さんだけは、か
なり不美人で、おそらくフランス語が喋れるフィンランド人じゃない? 他のカウ
リスマキ作品でも見たことあるような気がする。
刑事が1シーンだけ携帯を使うところがあるので、製作年の少し前ぐらいであっ
ていいんだけれど、それにしては、出て来る風景や自動車がやたら古い。ただ
し遠景には最近の車らしい影も見えた。いったい何年ごろを想定していたんだ
ろう。携帯さえなければ、1960~1970年くらいのイメージかな。
音楽は、驚くほど中身と合っていなくて、何か出来合いのものをテキトーに使っ
たんだよ、きっと。
さまざまな虚飾やある種の技術さえも取り去ってみれば、こんなのが残りまし
たよ、とでもいうような映画・・・、まああまり良い表現じゃありませんけど。
顔などの表情もうんと少ない。動きはかなりぎこちない。あるのはさびしげな目
つきぐらい。笑いはない、わずかな微笑みが認められる程度。もちろんこうした
ものは意図的な‘表現’なんだろうけどね。ペーソスというようなものまで、入り
込んでくるのを拒んでいるような気がする。とすると、こうでないと表せない「何」
があるんだろう・・・
なんぼ専門家の評価が高いと言われても、ワタシにはダメ。(ワタシが欠陥人
間である可能性は、、、そりゃあります。)
ちゃんと終わりまで観ました。