休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『グランド・ブダペスト・ホテル』

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20141211(了)
映画『グランド・ブダペスト・ホテル
  The Grand Budapest Hotel
 
  ウェス・アンダーソン監督/レイフ・ファインズ/F・マーリー・エイブラハム/
  マチュー・アマルリック/エイドリアン・ブロディ/ウィレム・デフォー/
  ジェフ・ゴールドブラム/ハーヴェイ・カイテル/ジュード・ロウ/
  ビル・マーレイ/エドワード・ノートン/シアーシャ・ローナン/
  ジェイソン・シュワルツマン/レア・セドゥ/ティルダ・スウィントン/
  トム・ウィルキンソン/トニー・レヴォロリ/ボブ・バラバン
  音楽:アレクサンドル・デスプラ
 
  2013年/米・英・独映/100分/DVD/レンタル
 
  <★★★△>
 
Wikiあらすじ) 1930年代、仮想の国ズブロフカ共和国が物語の舞台である。また、
時間軸は1930年代と1960年代、現代の3つである。
名の知れたホテルのコンシェルジュであるグスタヴ・Hはマダム・Dと一夜を共にす
る。その後、マダム・Dは何者かに殺されてしまう。彼女は遺言で「リンゴを持つ少
年」の絵をグスタヴに譲ろうとした。しかし、マダムの息子ドミトリーはグスタヴに母
を殺した罪を着せて復讐しようとしていた。グスタヴはドミトリーに絵を奪われないよ
うに、ベルボーイのゼロとその思い人のアガサの力を借り、ヨーロッパ大陸を飛び
回るのだった。・・・
(ホテルのコンシェルジュと若い従業員の交友を描いた作品である。)
 
コメディでいいものを「ドラメディ映画」と言っている。
‘グランドホテルもの’とイメージしていたけれど、展開の素っ頓狂さに、ああこれ
はスタイルは勿論そうなんだけれど、アレンジが猛烈に効いている。
前に見たウェス・アンダーソンの映画「ムーンライズ・キンダム」から考えれば、
なんとなくわかる。リアルな愁嘆場なんぞに興味はなく、感情は極力抑えて人間
社会を戯画として描く。これを粋というのかなあ。少なくとも映像の絵画っぽい凝
り方はたいへんなものだった。「ダージリン急行」とかいうのを面白そうだと思った
ことはあるが、借りていない。TSU社の棚にあるのは確認している。どうするか・・・
まだまだ若い監督さんのようやね、意外。
 
映像の「絵」のような作り物の美しさ、ドラマのハチャメチャな展開、ぶっ飛んだ会
話の面白さ。確かにものすごく特徴のある映画作家であることは認めるし、熱狂的
ファンもいるにちがいない。とても楽しくお茶目で、おかしみなどちゃんと感じたつも
りなんだが、抵抗する自分もいまして、、、 嫌いじゃないものの、好きでもないと思
う。賞もいろいろ獲っていて評価を受けた(評論家受けした)よう。客も結構入ったん
だって。でも、それって日本でのことじゃないでしょう?  
アニメーションや絵本なんかと近い映画作家と言ってもいいと思う。
 
「ムーンライズ・キンダム」にも出ていた役者も出ている。豪華なキャスト。
ファインズはめずらしく軽いキャラでセリフが機関銃。F・M・エイブラハムは懐かしい。
その若い時を演じる若い男優(トニー・レヴォロリ)のひょうひょうもよい。カイテル
前の映画同様滑稽。でもなにがおかしいって、T・スウィントンの扮装と演技。この人、
こんなことばっかりしているみたい。‘怪優’なんていう言い方は普通男優に使って
いるから、‘怪女優’とでも言いますか。
デスプラの音楽は(確か前の映画でも変な音楽だったと思う)、まあ器用な人なん
だろうなあ、‘普通’の映画とは全く違った‘らしくない’音楽を付けている。
 
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(このバアサンがティルダ・スウィントン!)