1960年にモサドに捕まったA・アイヒマンの裁判を、イスラエルまで傍聴しに行った |
著名な女性哲学者のお話。 |
彼女はドイツ系ユダヤ人で、ナチ協力者と言われたこともあるハイデガーとは教え |
子以上の関係があったと思しい。ナチのフランスの収容所にいた経験もある。 |
1960年当時はパートナーとアメリカ/ニューヨークに住んで大学で教えている。いい |
パートナーや友人に恵まれ学生の人気も高い。思うところあって、出版社の依頼を |
受けて、イスラエルに行く。彼女の傍聴の記事は難産をするが、出るや猛烈な反 |
響を呼ぶことになる。果たしてどんな内容になったのであろうか・・・ という感じ。 |
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裁判のシーンは、実際の記録映像をうまく嵌め込んでいる。裁判の雰囲気やアイヒ |
マンの喋りや表情など、非常に生々しい。 |
落ち着いた映画で、ほとんど‘芸がない’と言ってもいいくらい生真面目。 |
そしてこの哲学者の結論は、非常にわかりやすく表現されている。むしろそれが、 |
わかりやすくなり過ぎてつまらないと思うくらい。だから説得力はあった。 |
あったんだけれど・・・ と、これ以上は止めときます。 |
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特徴的だったことの一つに、この哲学者を含め、主にユダヤ系の人々がタバコを、 |
まるで煙突のように喫うというのがある。ワタシが禁煙してから長いというのとは |
無関係だね。彼女なんかありゃ喫い過ぎだ。喫ってないシーンはほとんどなかっ |
たんじゃないか。講義中でも喫うんだ、灰皿なんかちゃんとおいてある。 |
中国人が昔のニュース映像なんかで悉く喫煙しているのを想い出した。 |
ともあれ極端だなぁと思ったんで書いてみた。事実なのかもしれないね。あらゆる |
部屋、高尚な書籍類など、みんなタバコのにおいが沁みついていたことになる。い |
ささか興ざめ。 |
良心的で立派な映画であることは確かなんで、点数低すぎたかもしれないけれど、 |
独断で点数つけているんだから、許してもらいましょう。 |
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アイヒマンの逮捕/裁判などのニュースは、子供だったけれど新聞などで大騒ぎし |
ていたのをうっすら覚えてます。こんな切実な感覚は勿論なし。教会にまだ行って |
いたころのはずだが、これが話題になった記憶はない。関係がある事柄とすれば、 |
あのころは巨大な聖書系映画『ベン・ハー』がお気に入りでしたっけ。 |
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音楽は、知らない方。悪くなかったです。 |