日本を、世相を、細かく腑分けし、交通整理的に意味の付与や解説をしてくれる。 |
くどいところとか、自明のことだからとすっ飛ばされるところとかはあるものの、と |
てもわかりやすい。 |
言葉は硬めの独特のものを使うことがたびたび。案外外国語訳は難しいかも。ご |
本人は翻訳のことなんか気してはいないのでしょうね。 |
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時事評論、哲学ふうエッセイという趣。 |
おっしゃりたいことは、一つ一つよくわかるんだけれど、結構話が飛ぶように思う。 |
理屈は一貫しているようなんですが、先へ進むと、ええっと、あれ、どういうつなが |
り具合の話だっけというふうに・・・ ワタシの理解不足のせいかもしれませんが。 |
・「自分らしさ」の実体 |
・アメリカの「設計図神話」 |
・植民地主義マインド |
・リーダビリティの本質 |
などなど、まあこれらの項目を見るだけでは、なんのことかわからないでしょうが、 |
拍手したくなったことの一部。 |
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ご存知養老孟先生との相性も、ただ対談本が出ているだけというにとどまらず、 |
かなり良さそうで、養老さんの論でもって確認できたことが小さくないことを、中で |
何度か書いていらっしゃる。やはり肉体や自然というものと、脳化の話。 |
もっとも、内田先生、頭のキレ良く、なんでもストレートにカバーないし論破してし |
まうようなのだが、どうも変人。というか日本人離れしている。フランス人の屁理 |
屈がご専門というだけのことはあるなぁ、と思った次第。 |
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一方、原子力は20世紀に登場した『荒ぶる神』である・・・といった譬えで始まる |
第二部、第10章の導入部あたりは、ちょっと無理がないだろうか。そこから日本 |
の原子力(発電)への対応へ話が進んでいくのだけれど、始めの譬えが強引だっ |
たもので、違和感を持ったまんま読み進む。読み進んでのち納得。納得はしたも |
のの、始めの譬えって、どうしてもしなきゃダメ? |
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一つ一つが、半端でなくびしっと決まる。 |
ええっ、そんなことも? なにもそこまで決めることもないんじゃないですか、という |
ようなことでも容赦しない。 |
痛快本。 |